週刊エコノミスト Online 2025年4月8日
民家の目の前を数カ月かけて移動する氷河=グリーンランド西部イルリサットで2019年9月26日、賀有勇撮影
世界最大の島・グリーンランドが、資源エネルギーや安全保障の要衝に変わりつつある。トランプ米大統領も領有に意欲を示しており、米中露の綱引きも想定される。
トランプ大統領は3月4日の施政方針演説で、デンマーク自治領グリーンランドについて「国際的な安全保障のために必要だ。手に入れることになると確信している」と述べた。一連の「取引(ディール)外交」の一環とみられるが、なぜグリーンランドに関心を示すのか。米国の安全保障戦略から読み解いてみたい。
トランプ氏「領有宣言」
グリーンランドは環境の変化から、安全保障上の重要性が一層増している。常に氷に閉ざされていた北極海が、地球温暖化による解氷のため、北極海航路の通航が可能となりつつあるためだ。
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https://mainichi.jp/premier/business/articles/20250405/biz/00m/020/020000c