先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

「ボーナス」で3カ所目 ゲーム感覚でテロ決行 背景に白豪主義

2019-03-20 | 先住民族関連
産経新聞 2019.3.19 22:02
 【クライストチャーチ=平田雄介】ニュージーランド南島クライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)2カ所が襲撃されたテロで、殺人罪で訴追されたオーストラリア人の男が3カ所目を襲う計画を立てていたことが19日、明らかになった。自作とされる犯行声明に、うまくいけば、「ボーナス」ステージがある-とゲーム感覚で計画を記載。「白豪主義」を背景とした移民排斥への共感とあいまって同国史上最悪の50人が死亡する銃乱射事件は引き起こされた。
 男はブレントン・タラント容疑者(28)。犯行声明は同容疑者の名前で事件直前にインターネット掲示板に投稿され、拡散したもので、現地紙ニュージーランド・ヘラルド(電子版)は声明の内容と事件の態様が一致することから本物とみているが、テロをあおる記述があることなどから報道を控えている。
 声明によると、3カ所目の標的はクライストチャーチ南西90キロのアシュバートンにあるモスク。キリスト教の教会を改装しており「神への冒涜(ぼうとく)だ」として、「2カ所の襲撃に成功すれば攻撃できる」と続けた。
 タラント容疑者の祖母は「高校生の頃、孫はゲームばかりしていた」と豪テレビ局9ニュースの取材に話した。「孫の人格が完全に変わった」のは2010年に父親を病気で亡くし、「欧州を旅行するようになってからだ」という。
 声明は、17年の欧州旅行中にスウェーデンで起きた外国人労働者によるテロ事件を契機に移民排斥を決意したとする。クライストチャーチでは「豪州育ちの容疑者は『白豪主義』の影響も受けたのでは」という見方も出ている。
 白豪主義は豪州が19世紀後半から20世紀半ばに採用した有色人種の移民を排斥する政策。今回もアニング豪上院議員が「イスラム教徒を受け入れるニュージーランドの移民政策が原因だ」と述べ、批判を浴びた。
 今も根強く残る差別意識の解消は豪州の課題だ。モリソン首相はヘイトスピーチ(憎悪表現)の拡散やテロリストによる悪用を防ぐ目的で交流サイト(SNS)の安全策強化を今年の20カ国・地域(G20)首脳会議で取り上げるよう安倍晋三首相に求めた。
 犯行声明は「白人の土地を奪う移民への復讐(ふくしゅう)」とテロを正当化した。しかし、白人が豪先住民族アボリジニやニュージーランドの先住民族マオリを虐殺した歴史には触れていない。
https://www.sankei.com/world/news/190319/wor1903190027-n1.html
この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <4>大自然の美術館、カカ... | トップ | 札幌市人事【課長職】(4月... »
最新の画像もっと見る

先住民族関連」カテゴリの最新記事