中日新聞2024年3月26日 16時00分 (3月26日 16時00分更新)
自衛隊基地が次々と整備され、軍事拠点化が進む沖縄県の先島諸島を追ったドキュメンタリー映画「戦雲(いくさふむ)」の公開が始まった。沖縄を追い続ける三上智恵監督が向き合ったのは、基地や自衛隊の是非ではなく「軽んじられている命があるのでは」というシンプルな問いだ。 (石原真樹)
「祈りのような映画になった」と語る三上智恵監督=東京都新宿区で
沖縄の民意がNoを示しても米軍の基地建設が止められない無力感などから、「標的の島 風(かじ)かたか」(2017年)以降、現場で取材しても映画にまとめられずにいた三上監督。昨年3月、撮りためた映像の一部をつないだ「スピンオフ」の無料貸し出しを試みたところ、10月末までに全国1300カ所で上映会が開かれた。全国に生まれた「平和...
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