先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

侍たちの北海道

2019-11-08 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/07 16:00
 九州で西南の役の戦闘が続いていた1877年(明治10年)。旧島松駅逓所(現北広島市)で教え子と別れたクラーク博士は、立ち寄った伊達でビート栽培と製糖を勧める。それが、伊達に国内初の官営製糖所が設けられることにつながっていく―。
 10月に出版された「侍たちの北海道」で知った。本は、仙台藩亘理(わたり)伊達家が伊達開拓を許されて150年の節目に、市民でつくる「伊達150年物語の会」が刊行した。
 副題は「亘理伊達武士団の挑戦」だが、つづられるのは伊達に入植した人々の物語にとどまらない。戦国時代の伊達本家の動き、幕末の国内情勢、先住のアイヌ民族についてと、視座は広い。
 全6章のうち第2章「戊辰戦争と仙台藩」では、ロシア南下を恐れた幕府が諸藩に命じた蝦夷地(えぞち)警備、東北の人々が無益な血を流さざるを得なかった戊辰戦争、退路を断たれた武士団の入植―を、ひと続きに読ませる。
 執筆した札幌のライター、谷口雅春さん(62)は「北海道の歴史を、明治からだけではなく前史からつなげ、東北、北海道の視点から太い流れで書いてみた」と話す。
 絵図や写真など400点を超す図版をカラーで掲載した。「無益な戊辰戦争の果てに―」との視点に共鳴し、東北各地の博物館が所蔵資料を提供してくれたという。
 A4判、236ページ、本体2727円。同市内の道の駅、だて歴史文化ミュージアムのほか、紀伊国屋書店の道内全5店やウェブサイトで扱っている。(田中秀実)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/362438
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アイヌ伝統 座り歌披露 | トップ | アイヌ民族の今を知る 20... »
最新の画像もっと見る

アイヌ民族関連」カテゴリの最新記事