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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

TEAM NACS×アイヌ文化×謎解き特番、12・9北海道で放送決定

2020-11-20 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/20 06:00

 本業は俳優ながら、抜群のユーモアセンスで北海道中を笑いの渦に巻き込む個性豊かな5人組・TEAM NACS(森崎博之、安田顕、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真)が出演するHTB制作の深夜バラエティー番組『ハナタレナックス』(毎週木曜 深0:15)。19日深夜のレギュラー放送内で、昨年に続き2度目となるゴールデンタイム特番『ハナタレナックスSP ウポポイに隠された美しき宝を探せ!』(12月9日 後7:00~8:00※北海道ローカル)が発表された。
【写真】謎解きに奮闘するチームナックスのメンバー
 今回の舞台は、アイヌ文化の復興と発展の拠点として今年7月、北海道白老町ポロト湖畔に誕生した新スポット・民族共生象徴空間「ウポポイ」。そのオフィシャルサポーターを務めるTEAM NACSの5人が、初めてそろってやって来た。
 そこに突如鳴り響く謎の声…。「TEAM NACSの皆さん、ようこそ我がウポポイへ! 広大な敷地に隠された謎を解き、美しき宝を探し出して下さい!」。
 謎の声に導かれるようにして、彼らは広大な敷地を駆け回り、謎解きゲームに奔走することに…。「イランカラプテ(こんにちは)!」 「イヤイライケレ(ありがとう)!」。基本的なアイヌ語から伝統舞踊に楽器、工芸、風習、そして絶品料理まで魅力あふれるアイヌ文化を体験しながら、さまざまな謎を解き明かしていく新感覚のミステリーツアーが展開する。
 そんな中、5人が知りたいのはなぜか「ハゲ」を表すアイヌ語…? ウポポイに隠された美しき「宝」とは? 謎を解き明かすカムイの紋章とは? そして最後に待ち受ける衝撃のサプライズとは? どこに行っても変わらないナックスの茶目っ気たっぷりなトークに笑いながら、アイヌ民族の基礎知識も楽しく学べる知的エンターテインメント。
■TEAM NACSのコメント
――ウポポイの雰囲気は?
【大泉】(収録のこの日は)あいにくの天気でね~ちょっとね~。私はいつどこに行ってもこんな天気です。私が東京にいた時もずっとこんな天気。やっと北海道に来たら北海道もこんな天気。私とともに雲が移動している(笑)。ウポポイは、なかなか素敵な建物ですね。アイヌの皆さんの踊りを見て、感動しました。
【安田】楽しいね。きょうも楽しいけど、晴れた時にポロト湖を見ながら散策したり、いろんな施設を見て回ったりすると、より楽しい気がしますね。
――今回、ウポポイで謎解きに挑戦していますが、謎解きは順調?
【大泉】順調ですね。簡単だな! 結構。 
【森崎】お前が言うのか!(笑) お前何した?
【大泉】なんでよ? みんなで解いてんじゃん。
【森崎】みんなで解いてるけど、お前解いてないぞ。
【大泉】まぁ今回も割と音尾君が頑張っていますよ。
【音尾】そうですね、まあ知性担当なので(笑)。
――2度目のゴールデンタイム放送への意気込み
【戸次】今回は、ウポポイのオフィシャルサポーターっていう側面がありますから。数字(視聴率)とか、そういう下世話なものは関係ないですよ。
【大泉】そうですよ! やめてほしいね、そういうこと言うのは。
【戸次】ちゃんとウポポイのことを伝えられればいいね。
【大泉】ウポポイの魅力を伝えられればそれでいいんだよ! 何が数字だよ!
――視聴者の皆さんへ
【森崎】いつもありがとうございます。この度、2回目のゴールデン放送ということで夜の見やすい時間帯に移動しての放送になります。私たちがオフィシャルサポーターを務めておりますので、ウポポイの魅力を余すところなくお伝えさせていただきます。絶対みて下さい!
【安田】ぜひ、ご覧ください!
【戸次】アイヌ文化の再発見、楽しいです。ぜひご覧ください。
【大泉】我々チームナックスがオフィシャルサポーターを務めますウポポイを、余すところなくご紹介しております。これからもどうぞ、大泉洋をご覧ください!
【音尾】ウポポイ、この冬、一番いいスポットです。お待ちしています。
■番組ホームページ
https://www.htb.co.jp/hanatare/golden2/
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/483471

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サケに描く『聖地』の物語 標津町内の和田さん 日本遺産表すグッズ作成

2020-11-20 | アイヌ民族関連
北海道新聞 11/19 17:49
 【標津】町内のデザイナー和田徳子さん(44)が、今年6月に文化庁の日本遺産に認定された「『鮭(さけ)の聖地』の物語~根室海峡一万年の道程~」をテーマにしたTシャツなどを作った。物語をサケの魚体に落とし込んだ斬新なデザインで、野付半島基部側のカフェ「ポンノウシテラス」(町茶志骨169)で10月末から販売している。和田さんは「日本遺産のストーリーを感じてほしい」と話す。
 デザインの原画は7月ごろから作成。日本遺産のストーリーに登場する縄文時代のサケ漁や、江戸時代以前の伝承に残るタブ山チャシ付近でのアイヌの抗争、明治以降の産業の発展などの風景を、1匹のサケの輪郭内に繊細な筆致で描いている。和田さんは「少し複雑なストーリーを、視覚で理解できるように描いた」と話す。
 販売しているのはTシャツ(税抜き3千円)、トートバッグ(同1800円)、缶バッジ(同300円)で、Tシャツの色はオフホワイトとライトグレーがある。各グッズには日本遺産の申請を行った根室管内1市3町の関係者らでつくる「鮭の聖地メナシネットワーク」が作成した「鮭の聖地」ロゴマークが付く。
 和田さんは8年前に旭川市から移住。町商工会の移動販売車「どこでもカウモン号」のイラストなど町内外のさまざまなデザインを手がける。旧国鉄標津線根室標津駅跡地の整備などを行う町民有志の団体「標津転車台保存会」の事務局長も務め、町内の文化財保護に取り組んでいる。今回デザインしたグッズの売り上げの一部は、町内の環境保全活動費に充てるという。
 「ポンノウシテラス」は午前11時~午後3時で、不定休。問い合わせは和田さん(電)090・1640・7009へ。(小野田伝治郎)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/483309

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【アイヌと神々の物語】恐ろしい大蛇から村を救った、ある植物の神とは?

2020-11-20 | アイヌ民族関連
山と渓谷社  2020年11月20日

アイヌ語研究の第一人者、故・萱野茂氏が、祖母や村のフチから聞き集めたアイヌと神々の38の話を収録した名著『アイヌと神々の物語』。発刊後、増刷が相次ぎ同ジャンルとしては異例の話題書となっています。北海道の白老町に「ウポポイ(民族共生象徴空間)」もオープンし、アイヌについて関心が高まる今、本書からおすすめの話をご紹介していきます。第8回は、近くの村まで父親のお使い…のはずが大蛇退治をすることになった若者の話です。
身代わりの美女
私には父がいて母がいて、何不自由のない暮らしをしていた一人の若者でした。
ある日のこと父が、「私は若い時に、石狩川の中ほどにいる仲よしの物持ちに私の宝物を貸したが、お前にそれを取りにいってきてほしいものだ。あの宝が息子であるお前の手もとに戻ると、お前は国中で並ぶ者がない物持ちになることができるであろう」と私に言いました。
このように父が一人息子の私に何回も何回もいうので、私はある日そこへ行くことに決めました。
すると父は、「石狩川の中ほどへ行くのには、このように行くと近いものだ」と丁寧に道順を教えてくれましたが、途中で一晩だけどこかに泊まらなければならないということです。
私は父に教えられたとおりに、自分たちが暮らしているコタン(村)に流れている川を、上流の方へ向かってどんどんと歩いていきました。いつも狩りに来る場所も通りすぎ、川が沢になり、沢を登りつめて別の川が見える峰の上まで来ました。私は山の上から方角を確かめて、やや広い小さな沢まで下っていき、そこで泊まることにしました。そこには父が教えてくれたとおり、昔、父が泊まったらしい木の皮で屋根をふいた小屋がありました。私はずり落ちかかった木の皮を重ねなおし、一晩ぐらいは泊まれるようにしました。
夕食が終わるころにはすっかり日が暮れてしまい、さて寝ようかなと思っていると、外で人間らしい足音が聞こえました。そして、入口の方から人間の声で、「エヘン、エヘン」とせきばらいの声がしたので、私は、「誰だか知らないけど、どうぞお入りください」と返事をしました。すると一人の女が、それも美しい娘が入ってきたのです。
その娘の顔を見て私は驚きました。コタンでも大勢の娘がいて、美人もたくさんいると思ってはいたのですが、見たことも聞いたこともないような美しさです。私はその美しい顔を見て、この娘はきっと神様に違いないと思いました。小さい囲炉裏の向かい側へ娘は遠慮がちに座り、しばらくしてから娘は次のような話をしました。
「私は、先ほどあなたが登ってきた小さい沢の両側に天国から降ろされて暮らしている、ケレプノイェ(触るとねじる)とケレプトゥルセ(触ると落とす)という、トリカブト姫の姉妹の一人です。私はその妹の方ですが、日ごろ私たち姉妹は、狩りの時に役立っているということで、あなたの父からイナウ(木を削って作った御幣〔ごへい〕)やお酒を贈ってもらい感謝しています。見たところあなたは本当に精神のいい若者ですが、これからあなたが行こうとしている所に大変心配なことがあるのです。
というのは、あなたが行こうとしているコタンの川向こうにすんでいる大蛇、大蛇といっても、ちょっとやそっとのものではなく、アイヌが造るどんな大きい丸木舟の材料よりも太い大蛇が、一年に一回コタンへ来るのです。ただ来るだけならいいのですが、川の向こうからこちらへ大蛇の体は届いてしまい、大口を開けて人間を一人、口の中へ入れてもらうまで動かないのです。
それも、初めはいい娘とか、いい若者とか、美しい若妻がねらわれ、今ではコタンが全滅しそうになっています。このままでいたなら、あのコタンの人たちは一人残らず大蛇の餌食(えじき)になってしまうことでしょう。
それと、あなたが明日行くことになっている家にも、若者が二人、娘が二人いますが、コタンの人たちの間で相談してその娘のうちの妹の方を、大蛇の口に投げこむことが決まっているのです。それを神の力で見た私は、あなたの父の友人であった家の不幸を、見知らぬふりはできないと思い、ここへ来たのです。
大蛇の口へ投げこまれようとしている娘の器量は、神である私もかなわないぐらいの美しさです。明日は、あなたと一緒にコタンへ行きます。そこで、私を大蛇の口の中へ投げこんでください。そうしたならばどうなるのか、あとはじっと見ていてください」と、触ると落ちる、猛毒の神である妹のトリカブト姫が、私に聞かせてくれました。
私は丁寧にトリカブト姫に、何回も何回もオンカミ(礼拝)をしました。そしてその夜はトリカブト姫も小屋に泊まりました。次の朝早く、まだ行ったことのないコタンを目ざして私はトリカブト姫と二人で歩きました。しばらく行くと、大勢のコタン、広いコタンがありました。コタンの中を下っていくと、その中ほどに村おさの家と思われる、島ほどもある大きい家がありました。
その家の前へ行き、「エヘン、エヘン」とせきばらいをすると、家の中から一人の美しい女が出てきて、私たちに、「どうぞお入りください」と言いました。
私とトリカブト姫の二人が中へ入ってみると、二人の若者と、二人の娘がおり、その家の主である父の友人の村おさもおりましたので、丁寧に礼拝をしました。そのあとで私は、父にいわれたとおりに、「以前父があなたに貸してある宝物を受け取りに来たのです」と言いました。
すると、その家の主である村おさは、「まったくあなたのいわれたとおりで、宝物はすぐにお返ししますが、実をいうと、私たちはコタンの中で大きな悩みをもっているのです。というのは、私の小さい方の娘を、明日になったら一年に一回来る大蛇の口の中へ投げこまなければならないのです。それを思うと、悲しくて悲しくて、どうにもならず、泣いてばかりいます」と語りました。
また、「コタンの中でも評判の美男や美女、それに若い人妻などが選ばれ、このままゆくと、コタンには人が一人もいなくなるでしょう」と村おさは涙ながらに言いました。
大蛇は川を横切って頭だけをこちら側に置き、大きく口を開けていて、口の中へ娘を投げこむと、バクリと口を閉めて川向こうへ戻ってしまうということです。
話を聞いたその夜、私は神であるトリカブト姫が、下の娘の身代わりになってくれることを一言もいわず、村おさの家へ泊めてもらいました。
次の朝、まだ夜が明けきらないうちから家の人々は起き出して、あの美しい妹娘に死装束(しにしょうぞく)を着せ、外へ連れていきました。娘は死ぬほど泣き叫び、別の若者たちが手を取り、後から押すやら引っぱるやらして川の方へ下っていくうち、夜が白々と明けてきました。
コタンの人が河原近くへ行くと、うわさの大蛇が川を渡ってきて、頭は川のこちら側にあり、しっぽは川の向こう側にあって、丸太のような体で流れを止められた川は、大蛇の体の上にあふれ、まるで滝のように流れ落ちています。そして話に聞いたように、大きな口を開けて娘が投げこまれるのを待っていました。
その口へ、今、まさに娘が投げ入れられそうになりました。そこへ走りよった私は、高い声で、「待ってくれ。娘の身代わりに、私の妹を差し上げます」と言いながら、トリカブト姫を、さっとばかりに大蛇の口の中へ投げ入れました。
大蛇は、バクリと音をたてながら口を閉じ、すうっと体を引きちぢめて、川の中ほどまで戻ったかと思うと、その頭が流れの中へ吸いこまれるようにして流れはじめました。流れながら大蛇の身が溶けて骨がばらばらになり、白くなった骨だけが大洪水の時に流れる流木のように、ごろん、ごろんと重なり合いながら流れていきました。
それを見たコタンの人たちは、抱き合って喜びました。そこへ、大蛇の口の中へ投げこまれたと思ったトリカブト姫が笑顔で戻ってきたのを見て、コタンの人たちは二度びっくりです。村おさの娘も、うれし涙で顔をぐしゃぐしゃにして家へ戻ってきました。
死んだと思った娘の顔を見た村おさも、涙を流して喜び、何度も何度も私にお礼をいいながら、父が貸してあった宝物を何倍にもして返してくれました。そこへコタンの人たちも、コタンの危難を救ってくれたお礼にと、たくさんの宝物を持って集まってきましたが、私は一つも受け取りませんでした。
そうして、もう一晩泊まった翌日に私たちが帰ろうとすると、昨日助けたあの娘が、母親に何やら低い声で耳打ちしました。娘に代わって母親がいうことには、「あなたのおかげで助かった娘なので、いたらない者ではありますが、連れて帰り、せめて水くみ女にでも、薪取り女にでも、おそばへ置いてください」と泣いて私に頼むのです。
それを聞いた私は、「さっそく一緒に連れて帰ってもいいけれど、今日は神の女も一緒なので、のちほど迎えに来ます」と約束をして神の女のトリカブト姫と二人で帰りました。
最初にトリカブト姫と会ったあの仮小屋まで戻り、二人でそこに泊まると、トリカブト姫のいうのには、
「アイヌであるあなたの精神がいいので、助けたのでした。今になってみると、あなたと結婚したくなりましたので、結婚することにしましょう。
しかし私は神ですので、アイヌのコタンに死ぬまでいることはできませんが、二人の間に子どもが生まれ、孫が生まれてから、あなたに神の国へ来てもらい、本当の結婚をしましょう。
それと、助けたあの村おさの娘も精神のいい人ですので、妻にしなさい。そうすれば私たち二人の妻は仲よく暮らし、あなたは国中で比べる者もないほどの物持ちになるでしょう」と言ってくれました。
そしてトリカブト姫は、「後で、家とともにあなたの所へ行きます」と言いながら、あの晩に来た時と同じ足音をさせて、闇の中へ消えていきました。
次の朝、私は早く起きて自分の家へ帰ってきましたが、父へは受け取ってきた宝物を渡しただけで、神の女のトリカブト姫に出会ったことや、向こうのコタンでの出来事を一言も話しませんでした。
何日か過ぎてから、あの助けた娘と二人の兄やコタンの若者たちが、まるで薪でも縛るようにたくさんの宝物を縛り、それを背負ってやって来ました。それを見た父は事情を聞き、喜んだり、事の次第を報告しない私をしかりながら、「よかったよかった。精神さえよければ、そのように思いもしない所で、神が助けてくれるものだ」と泣いて喜んでくれました。
そうして数日が過ぎたある朝のこと、家の外の祭壇の向こう側で囲炉裏の火のはぜる音が聞こえました。窓の簾(すだれ)を巻き上げてみると、神の女のトリカブト姫が家とともに来ていたので、私はさっそく外へ出て、その家へ入ると、右座の方に姫が座っています。私が入ったのを見ると、姫が後ずさりしましたので、私はその前を通って横座へ座り、姫に向かい丁寧に礼拝しました。
そこへ父と母は、持っている着物の中でいちばん上等なものを着て、二人そろって静かに入ってきて、神の女である私の妻を、アイヌ風の礼拝で丁寧に迎えてくれました。父や母に、私は改めてトリカブト姫を詳しく紹介したのです。
その後、人間である妻の方は父たちと暮らさせ、私は神の女のトリカブト姫の家にいました。妻たちが仕事をする様子を見ると、二人は本当に仲よく、いつも笑い声をたてながら働いています。神の女との間には男の子一人と、女の子一人が生まれ、人間の女との間にも同じように子どもが生まれました。
やがて二人の妻の息子たちも成長し、妻を迎えて、孫も生まれたある日のこと、神である私の妻は、自分の女の子に手を引かせて神の国へ帰ってしまいました。
その後、私も年を取り、まだまだ死ぬ年でもないのに病気になったのは、トリカブト姫であった私の妻が、私を呼びに来たのでしょう。私が死んでも、普通のアイヌが死後に行く裏側の世界へ行くのではなしに、トリカブト姫のもとへ行くことになっているのです。
したがって、私を供養するには、トリカブト姫へ供物を贈ります、といってほしい。
そうすると、子どもであるお前たちが作ったものを受け取ることができるでありましょう、と一人の男が語りながら世を去りました。
語り手 平取町荷負本村 黒川てしめ
(昭和44年4月15日採録)
解 説
父が古い時代に貸してあった宝物を返してもらいにいくという、何らかの形で行き来する理由になるように、宝物を貸したり借りたりしたという話はしばしば昔話に出てきます。この場合の宝物というのは、本州から渡ってきた、作りだけ美しく見せたイコロ(宝刀)です。
一本あれば結納に持っていき、お嫁さんをもらえる宝刀を、薪(まき)を背負うように束にして持ってきてくれたという話は、それほどたくさんお礼を持ってきたということです。
一枚の葉で人間も死ぬ猛毒をもつトリカブト姫にかかっては、丸木舟を造る材料のような太い大蛇も、簡単に死んでしまいます。
たいていの話の中で、助けられた娘は助けてくれた若者の妻になりますが、これは一夫多妻とかの風習ではなしに、命の恩人に対する最高のお礼になったのでしょう。それと、このように合法的な形で美人を妻に迎えられることは、一種のあこがれであり、願望であったと思います。
神との結婚は、神は中年を過ぎると一足先に神の国へ帰り、後から人間である夫や妻に、死という方法で神の国へ来てもらいます。それは、神の国で新たな命が復活した時、相手がよぼよぼではいけません。それで、まだまだ元気のあるうちに神の国で、「ソンノウコロ シノウコロ(本当の結婚、真実の結婚をしよう)」ということになっているのです。
アイヌが死んだ場合に「ポクナモシリ」といって、この国土とまったく同じ国土が、現在の国が表側とすれば、裏側にあると信じています。普通は、死後その国の裏側の国へ行きますが、神と結婚したらそこへは行かずに、神の国へ行くものと考えているのです。
(本記事は『アイヌと神々の物語~炉端で聞いたウウェペケレ~』からの抜粋です)
『アイヌと神々の物語~炉端で聞いたウウェペケレ~』
アイヌ語研究の第一人者である著者が、祖母や村のフチから聞き集めたアイヌと神々の38の物語を読みやすく情感豊かな文章で収録。主人公が受ける苦難や試練、幸福なエンディングなど、ドラマチックな物語を選りすぐった名著、初の文庫化。​
著者:萱野 茂
発売日:2020年3月16日
価格:本体価格1100円(税別)
仕様:文庫544ページ
ISBNコード:978-4635048781
詳細URL:http://www.yamakei.co.jp/products/2820490450.html
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=1261

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ウポポイの意味は「(大勢で)歌うこと」。アイヌ文化を発信する話題の施設の見どころは?

2020-11-20 | アイヌ民族関連
PEN 2020.11.19 写真:佐々木育弥 文:渡辺芳浩
2020年7月12日に北海道白老町にオープンした、アイヌ文化を発信する「ウポポイ」。最近ではCMも流れ、いま北海道で最も注目されていると言っても過言ではないスポットだ。その見どころを紹介しよう。※記事中のアイヌ語表記で小文字となる部分を()で表記している。

国立アイヌ民族博物館。2階が展示スペースで、常設である基本展示と特別展示のスペースに分かれている。1階には関連書籍が閲覧できるライブラリーの他、ミュージアムショップやシアター、交流室などが併設されている。
世界で5000を超えるといわれる先住民族の存在。国連はそうした人々の権利とアイデンティティを守るべく、2007年に「先住民族の権利に関する宣言」を採択した。こうした流れを受け日本国内でも「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が08年に衆参両院で採択され、誕生したのが「ウポポイ」(民族共生象徴空間)だ。北海道白老町に2020年7月12日にオープンした施設は、先住民族であるアイヌの尊厳を大切にし、国内外にアイヌの歴史と文化を正しく理解することを促し、新たなアイヌ文化の創造と発展に寄与することを目指している。
「国立アイヌ民族博物館」「国立民族共生公園」「慰霊施設」によって構成され、愛称である「ウポポイ」はアイヌ語の「(大勢で)歌うこと」を意味している。なんとも愛らしく親しみやすいネーミングもあって、認知度は一気に高まりをみせている。
国立アイヌ民族博物館2階のパノラミックロビー。ウポポイの北側に広がるポロト湖を一望でき、その景色は圧巻。
国立民族共生公園にある伝統的コタン。コタンはアイヌ語で町や村を意味し、ここではアイヌのかつてのチセ(家屋)が再現され見学が可能。窓の意味や家族の座る位置などが解説される。
ウポポイの公用語はアイヌ語。スタッフにもアイヌ語の名前で呼び合う。
国立アイヌ民族博物館内の案内表示。館内では、展示室の解説パネルなどでもこうしてアイヌ語、日本語、英語、中国語や韓国語が併記されている。
ウポポイの公用語はアイヌ語。スタッフにもアイヌ語の名前で呼び合う。
アイヌ民族文化財団誘客広報課の西條林哉さん。前職が番頭(支配人)だったことから、それにあたるアイヌ語「チョンパ」をアイヌ名に。
日本列島の北部、さらには樺太や千島列島に広がる先住民族であるアイヌ。その歴史や文化を保存し、さらに学びの大きな機会となるのが言葉だ。その重要性から、国立アイヌ民族博物館では、案内表示や展示室の解説で、第一言語としてアイヌ語を最初に表記している。
そもそも北海道の地名の多くはアイヌ語から派生しているともいわれるが、一時、政府によって事実上禁止されていたこともあり、博物館では改めてアイヌ語の復興を重視し、こうした表示方法を取り入れたのだ。正面玄関や総合案内、シアター、ミュージアムショップそして化粧室に至るまで、館内のあらゆる場所でアイヌ語表示は確認できる。さらにアイヌ語には方言があり、展示室では各地のアイヌ語を受け継ぐ人が書いた解説文もある。
また、職員の多くがアイヌ語でポンレと呼ばれるニックネームをもち、業務で呼び合っていることもユニークだ。氏名の漢字の意味や役職からアイヌ語にあたる言葉を使ったり、ない場合は音が近いアイヌ語をあてることもあるという。
国立アイヌ民族博物館2階の基本展示室。入り口からすぐ目に飛び込むのが円形に並ぶプラザ展示で、室内に配置されたアイヌ文化についての6つのテーマが解説されている。
手前の熊は、アイヌの世界観を紹介する「イノミ」のコーナーにあるイヨマンテ(霊送りの儀礼)を解説するもの。奥はアイヌのくらしを紹介する「ウレ(シ)パ」のコーナー。
国立アイヌ民族博物館2階は、常設である基本展示室と、期間によって内容が変わる特別展示室に分かれている。基本展示室は、アイヌ民族の視点による6つコーナーで構成され、中心の円形スペースには14台のケースが設置され、それぞれの代表的な資料が概観できるようになっていて、各コーナーではさらに詳細な解説や資料が並ぶという仕組みだ。
6つのテーマは、「イタ(ク)〜私たちのことば」「イノミ〜私たちのことば」「ウレ(シ)パ〜私たちのくらし」「ウパ(シ)クマ〜私たちの歴史」「ネ(プ)キ〜私たちのしごと」「ウコア(プ)カ(シ)〜私たちの交流」。それぞれ、口承文芸や儀礼、衣食住、歴史、仕事そして民族共生のあり方を伝えるものになっている。この他に「イケレウシ」というジオラマのコーナーもあり、6つのテーマに対応した体験ユニットを設け大人も子どもも楽しめる楽しめるエリアとなっている。
展示室内で表記されているアイヌ語は、各地でアイヌ語を受け継ぐ人々による解説文が添えられている。アイヌ語は方言によって言葉が大きく違っていることも多く、それぞれの地域性も大切にすることから12の方言のいずれかで表記されている。
ウポポイの公用語はアイヌ語。スタッフにもアイヌ語の名前で呼び合う。
アイヌの伝統的な生業は狩猟や漁労、採集、農耕などで、そうした伝統は現代の作家にも受け継がれている。「ネ(プ)キ」のコーナーでは現代の作家たちが紹介される。
「イタ(ク)」のコーナーではアイヌの口承文芸をパネルやモニターで動画などとともに紹介する。またアイヌ語のしくみ、アイヌ語由来の地名などの解説もある。
道具の使い方をなどを学べる実演は要チェック
丸木舟操舟実演・解説。アイヌの伝統的な漁労などに使用された丸木舟は実際に学芸員が製作したもので、漕ぎ方などを見学することができる。
カツラやヤチダモなどで製作されていた丸木舟と舟で使う道具を再現。使用される木材は、道内でも地域ごとで異なっていた。
博物館内の展示以外にも、アイヌの世界観や自然観そして信仰などを広く知ってもらうための実演が敷地内ので行われている。プログラムは季節によって変わるので、今回紹介するプログラムは10月末に終了しているが、事前に公式サイトでタイムテーブルを確認し見学することをお薦めする。その中のひとつが、「丸木舟操舟実演・解説」だ。アイヌの伝統的漁労の他、荷物運搬や人々の移動手段として使用されていたのが丸木舟だ。実際に漕ぐ様子を見学しながら、生活の中での用途について解説を聞くことができる。
非常にスリムなアイヌの丸木舟だが、その特徴は漕ぎ方。舟の後部での立ち漕ぎで、左側だけで漕ぎながらも左右の進路変更を行うことができる。方向転換は櫂(かい)の操作で行うそうだが、バランスを取りながらの技術は熟練を要する。実演は公園の面するポロト湖畔で行われるが、アイヌの人々はこれで外洋にも出て、カジキ漁も行ったという。
川や海など場所や用途に応じて幅や長さは異なり、写真の舟は7.5mという長さ。最大で4人程度が乗ることができ、非常にスピードの出る舟だ。おおよそ1カ月半で作るが、道具は独特の手斧やマサカリで、ノミかカンナは使用しない。
仕掛け弓実演・解説。狩猟に使う弓も丸木から作ったもので、これを台にくくりつけ、糸が弾けることによって矢が飛び出す仕掛けになっている。
を設置し獲物に想定した熊の的を狙う。弓の台座には奥のポールから伸びる糸がつながれ、熊が通ることで糸が引っ張られ、矢が飛び出す様子が実演される。
矢尻にはトリカブトやアカエイから採った毒が塗られる。返しもついているので、一旦刺さると抜けづらい。
アイヌの狩猟について学ぶプログラムが「仕掛け弓実演・解説」だ。丸木から作った弓を、熊の狩猟のための仕掛け弓として使う方法で、その仕組みや様子が実演される。
弓はイチイの丸木から作られ、糸はクジラやシカの腱が使われている。矢尻には毒が塗られ、獲物に刺さった後は外れるようになっている。持ち歩いての狩猟が非効率ということで、仕掛けでの狩猟が行われるという。
弓は台座に据え付けられ、いわゆるクロスボウのように設置。台座からは糸が伸び、熊の通り道を挟むように木に想定したポールに括り付けられる。板で再現された熊にはレールがつけられ、これを糸で引くことで実演がスタート。
仕掛けで問題になるのが、熊が糸に引っかかってすぐに矢が飛んでしまうと、タイミングが早すぎて熊の目の前を通り過ぎてしまう。そこで、台座には2段階目で矢が飛ぶ仕掛けがされている。そうした様子も細かく解説され、アイヌの人々の知恵に触れることができる。実演では熊だが、シカの場合はまた違った仕掛けだという。
アッニ(和名:オヒョウ)の前で、その特徴やアイヌの生活にどう役立つかについて解説。樹木案内は公園内を散策しながら7種類ほどの樹木について解説。
オヒョウの木から樹皮をはぎ、内皮を煮るなどして繊維状にする。乾燥させ糸として衣類などに仕立てる。
オヒョウを繊維状にした糸から織られるのが、こうした着物「アットゥ(シ)」。博物館の基本展示室では装飾の施されたものが見られる。
アイヌの人々の生活環境は公園内全体で再現されており、植生もそのひとつ。「樹木案内」プログラムでは、園内の自然を歩きながら観察し、どんな植物がアイヌの人々の衣食住や儀礼に利用されているかを知ることができる。
解説の中では、それぞれの樹木のアイヌ名・和名、特徴、用途が解説される。また、樹木にまつわる物語や歌についてふれる内容もあり、豊かな自然がアイヌ文化にいかに根付いているかが具体的にイメージできる。
樹液を使って洗顔したり薬として煮て使うという身近なものから、お供えや儀礼で使うイナウ(祭具)となる木や、チセ(家屋)の材料になるなど、アイヌのあらゆる生活の場面で木は重用されている。衣類となる繊維をとるための代表的な木がニレ科のアッニ(和名:オヒョウ)で、樹皮をはいで着物になるまでの工程などは非常に興味深い。
https://www.pen-online.jp/feature/culture/upopoi/2

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札幌の企業がアイヌ文様をあしらったボールペン ウポポイで販売

2020-11-20 | アイヌ民族関連
みんなの経済新聞 2020/11/19 14:09

 アイヌ文様をあしらったボールペン「RATCITARA(ラッチタラ)」をエムブイピークリエイティブジャパン(札幌市中央区北2東1)が11月21日から販売する。(札幌経済新聞)
 同商品はアイヌ民族文化財団が製作を担う三菱鉛筆にアイヌ文様入りのボールペンを作りたいと相談したことから生まれた。三菱鉛筆からエムブイピークリエイティブジャパンが相談を受け、企画。デザインは障がいのある人が仕事や訓練をする就労継続支援B型事業所「継続支援トラビズ」が行った。アイヌ文様・パッケージデザインの監修は白老アイヌ協会が行った。
 「ボールペン本体は生涯を共にできる1本のペンを」という思いを込め三菱鉛筆が製作・販売するピュアモルトボールペン。樹齢約100年のオークの巨木から作られたウイスキーたるが50〜60年たち、たるとしての寿命を終えたものを材料にしている。
 商品名の「RATCITARA」は、アイヌ語でゆっくりとおだやかな状態が続いていることの意味。エムブイピークリエイティブジャパン社長の大海恵聖さんは「さまざまな人や物が時代の流れを共にし、それぞれの生きる時間をゆっくりと作り上げてきたこと、共に生きている時の流れを名前に込めた」と話す。
 大海さんは「引き続き、新たな共生社会へ向けた商品作りを周りの人としていきたい」と今後の意気込みを話す。
 価格は2,200円。ウポポイ(民族共生象徴空間)内の国立アイヌ民族博物館ミュージアムショップ(白老町)で取り扱う。
https://news.goo.ne.jp/article/minkei/region/minkei-sapporo3384.html

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「アイヌ文化知って」、「アイヌモシㇼ」20日から室蘭で上映 伊逹市出身の福永監督に聞く【伊逹】

2020-11-20 | アイヌ民族関連
室蘭民報 2020.11.18
アイヌモシㇼ(©AINU MOSIR LLC/Booster Project)
 伊達市出身の映画監督・福永壮志さん(38)=東京都在住=の長編2作目、アイヌ民族の血を引く少年の成長を描いた映画「アイヌモシㇼ」の上映が、20日から室蘭市東町のディノスシネマズ室蘭で始まる。福永さんに制作の経緯などを聞いた。
-なぜアイヌ民族の映画を作ったのですか。
 「アイヌ民族のことは興味があっても知る機会がなかった。アメリカで生活しているときにネイティブ・アメリカンに対する意識の高さを知った。自分は生まれ育った北海道にアイヌ民族という先住民族がいるのにもかかわらず、何も知らずにここまできた。そのことが恥ずかしく、改めて知りたいと思った。いつかはアイヌ民族を題材した映画を撮れたらと、ぼんやりとも思っていた。(1作目の)『リベリアの白い血』が撮り終わる少し前に次はアイヌ民族を題材でいこうと決めた」
-撮影で力を入れたところは。
 「俳優じゃない皆さんにも出演をお願いしてる。彼らが自然でいられ、人間としての魅力をどうやって引き出すか、映画という形に落とし込むか-が一番大事だと思ってきた。自然な姿が撮れなければ作品として失敗になる。それが作品として成立する上でも一番大切と思った」
-室蘭でも上映が始まりますね。
 「メッセージはいろいろな形で映画の中に詰まっている。でも、そのことをどう受け取るかはその人次第。まずはこの映画をきっかけにアイヌ民族、文化のことを知ったり、理解することにつながれば。(話は)主人公の少年が成長していく内容なので、気を張らないで気軽に見てほしい。その後で、良いと思ったり興味もったり、意識が変わるなり、個人で調べるなりしてくれればうれしい。楽しんで見てほしい」
▷映画のあらすじ
 アイヌ民芸品店を営む母親(下倉絵美)と阿寒湖畔のアイヌコタンで暮らす、14歳の少年カント(下倉幹人)が主人公。父親の死をきっかけにアイヌ文化の活動に参加しなくなり距離を置くようになる。父の友人のデボ(秋辺デボ)はカントにアイヌ文化の精神を教え込もうとする。さらにひそかに育てていた子グマの世話をカントに任せた。そしてカントは子グマに愛着を深めていく。しかしデボは伝統文化・イオマンテ(熊の霊送り)のため飼育していた…。現代のアイヌ民族の暮らしをリアルにみずみずしく映し出す。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/19708

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「ゴールデンカムイ」初の公式ファンブック、野田サトルのデビュー作や描き下ろしも

2020-11-20 | アイヌ民族関連
コミックナタリー 2020年11月19日 13:40
野田サトル「ゴールデンカムイ」初の公式ファンブック「探究者たちの記録」が、本日11月19日に発売された。

「ゴールデンカムイ公式ファンブック 探究者たちの記録」
「探究者たちの記録」にはキャラクターたちのプロフィール紹介はもちろん、劇中に登場するアイヌ料理に現代風のアレンジを加えたレシピ、本編内の出来事や歴史的事実をまとめた年表、人物相関図、杉元一行の旅路をまとめたルートマップ、アイヌ語・ロシア語の講座などを収録。さらに野田へのインタビュー、読者からの76の質問に野田が回答するQ&A、計10ページの描き下ろしマンガ、野田のデビュー作「恭子さんの凶という今日」も収められているほか、アルファベットともにキャラクターを描いたシールも付属している。
https://natalie.mu/comic/news/405307

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最強級ハリケーン「イオタ」が中米直撃、熱帯暴風雨に 被災地の映像

2020-11-20 | 先住民族関連
AFPBB News 2020/11/19 12:00
【11月19日 AFP】中米諸国をハリケーン「イオタ(Iota)」が直撃した。少なくとも10人の死亡が確認され、家屋の損壊や倒木、道路の冠水などが報告された。中米の一部地域は2週間前にも、熱帯暴風雨「エータ(Eta)」の被害を受けたばかり。
 「壊滅的」とされるカテゴリー5のイオタは16日夕方、ニカラグアに上陸。同国では6人が死亡した。今年大西洋で発生したハリケーンの中で、最強のカテゴリー5に発達したのはイオタが初めて。
 カリブ海(Caribbean Sea)に浮かぶコロンビア領の島々では合わせて2人が死亡。パナマでは先住民族の女性1人が死亡し、雨が弱まってもなお2000人が避難所に身を寄せている。
 イオタはホンジュラスに上陸後、ハリケーンから熱帯暴風雨へと勢力を弱めた。風速22メートルの非常に強い風を伴って同国を通過後、17日朝にエルサルバドルに上陸した。
 エルサルバドル政府によると、風によって木がなぎ倒され、バイクの運転手が死亡したという。警戒地域から800人超が避難している。
 イオタはその後エルサルバドル西方に移動して太平洋へ抜け、低気圧に変わる予報となっている。
 映像序盤はホンジュラスで18日撮影、中盤はグアテマラで18日撮影・提供、終盤はコロンビア領のサンアンドレス(San Andres)島、プロビデンシア(Providencia)島で17日撮影・一部提供。
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/e6-9c-80-e5-bc-b7-e7-b4-9a-e3-83-8f-e3-83-aa-e3-82-b1-e3-83-bc-e3-83-b3-e3-80-8c-e3-82-a4-e3-82-aa-e3-82-bf-e3-80-8d-e3-81-8c-e4-b8-ad-e7-b1-b3-e7-9b-b4-e6-92-83-e3-80-81-e7-86-b1-e5-b8-af-e6-9a-b4-e9-a2-a8-e9-9b-a8-e3-81-ab-e8-a2-ab-e7-81-bd-e5-9c-b0-e3-81/ar-BB1b9jnp

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ウインド・リバーのmomokaのレビュー・感想・評価

2020-11-20 | 先住民族関連
フィルマークス 2020/11/18 22:07
ウインド・リバー(2017年製作の映画) 4.3

真っ白な雪景色の中で、鮮血で染まった若い女性の遺体が発見される。そこから物語が展開していくのだが、単なるスリラー映画ではなく、アメリカの先住民族の居留地内で起きた実際の事件を基にした、メッセージ性が高い作品となっている。
ストーリの進展において、無駄な部分を削ぎ落としながらも、大切な人を失ったそれぞれの苦しみにしっかりと焦点が当てられている点が良かった。娘を失ったマーティンに寄り添う言葉を掛けるのではなく、痛みから逃げちゃダメなんだ、苦しめ、とことん悲しむんだなどと告げることができるのは、自らも大切な人を奪われた、コリーだからこその言葉だとリアルに感じた。
ラストは勧善懲悪となっているので、一応はスッキリする。余談にはなるのだが、現在NHKで放映されているドラマ『タリオ 復讐代行の2人』の中で、「目には目を、歯には歯を」という有名な報復律について触れるシーンがあった。これは、「やられたらやり返せ」という意味ではない。実際のところ、大切な人を奪われたり、自身が傷つけられた時に、人は加害者に対して、同程度の罰なんかでは足りなくて、何倍も仕返ししてやらないと気が済まない。だからこそ、この報復律は復讐するなら同程度の罰に留めておけという意味なのではないかとドラマ内で語られていた。
結局、本作も被害者が味わったような痛みを加害者に与えたところで、遺族の悲しみや苦しみは全く癒えることはないのだと思うと、やるせなさが残った。いくら加害者が醜い姿で死を迎えようとも、大切な人は帰ってくることはない。例えようのないつらさが鋭く心に突き刺さる。
アメリカの先住民族を取り巻く環境について考えさせられる良作だと思うので、重厚な物語を観たい方にはオススメです。
個人的には、アリゲーターのぬいぐるみのシーンが唯一の救いだった…
https://filmarks.com/movies/67523/reviews/100755087

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2021年、没後25年を迎える写真家・星野道夫を大特集『Coyote No.72』

2020-11-20 | アイヌ民族関連
IMA 11/19(木) 10:00
『Coyote No.72 特集:星野道夫 最後の狩猟』が、11月15日(日)に発売された。
アラスカを拠点とし、その雄大な自然や野生動物の姿、そこに暮らす人々を撮影してきた星野道夫。そんな星野が現地の人々との関わりの中で強く魅かれたテーマが「狩猟」。エスキモーやインディアンなどの狩猟民がもつ自然観は星野に大きな影響を与え、新しい旅へと駆り立てていった。
本誌では、星野道夫がエスキモーのクジラ漁に密着し、その様子を克明に記録した1万字におよぶ単行本未収録原稿や、星野が講演会で語った野生動物と狩猟に関する言葉が掲載されるほか、自給自足で日本の山を旅する“サバイバル登山”を実践する作家・服部文祥が、星野が伝えたかった狩猟民の世界を自身の経験を交えながら紐解く。さらに、アラスカの先住民のみならず日本でも古来より脈々と受け継がれてきた、マタギやアイヌなどの狩猟のしきたりや掟を通じて、私たちの先祖がどのように暮らしてきたのかを探る。厳しい自然の中で生きる人々を長年取材してきた作家・遠藤ケイによる猪猟師のルポルタージュも掲載。
コロナ禍で人々の生活が大きな変化を見せる昨今において、その根本である「食」本来のあり方、その本質を見つめ直す特集となる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2cfdd798efcf7a5412760534869f8f202bfe2630

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奈良美智の巨大彫刻作品、ロサンゼルス・カウンティ美術館の永久コレクションに

2020-11-20 | 先住民族関連
美術手帳 11/20(金) 7:04
高さ約7.8メートルという奈良美智の巨大な屋外彫刻作品《Miss Forest(LACMA
Version)》(2020)が、ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)の永久コレクションに収蔵された。
同館は今年4月、奈良の大規模な回顧展を開催予定となっていたが、新型コロナウイルスの影響で3月中旬より休館が続いており、作品の設置が完了したものの、展覧会は未だ開幕していない。今回の作品は、奈良の「Miss
Forest」シリーズの最新作であり、同展のために制作されたもの。匿名のコレクターによって寄贈されたという。
 展覧会のキュレーションを手がけた吉竹美香とのインタビューで、奈良は同シリーズについてこう語っている。「日本語では『森の子』と呼ばれています。最初は大きな塊をつくっていたのですが、だんだんタネンバウムのように植物のかたちをした作品をつくるようになりました(原文は英語)」。
 東日本大震災後、奈良は粘土を手で成形するプロセスにインスピレーションを受け、そのアイデアをもとにしたブロンズ作品を制作し始めた。2012年には、常緑樹の円錐形の先端に髪の毛が立ち上がる少女の頭をモチーフにした《Miss
Tannen》(2012)を発表し、このキャラクターをモデルに、16年よりはブロンズ彫刻シリーズ「Miss Forest」を展開している。
「作品ができあがっていく過程のなかで、私が思い描いていたイメージは、大地から生まれ、空や宇宙に向かって成長し、それによってアンテナのように宇宙と交信しているものでした。それは、私たちが足を置く壮大な大地と、手の届かない空とのあいだの触媒のようなものです。単純に作品というよりも、そういう存在感がある。先住民族の人たちが空とコミュニケーションをとるために高いところに登って祈りを捧げることを思い浮かべます。それと似たようなものが自分のなかにあるような気がします。だからこそ、この作品が生まれたのだと思います(原文は英語)」。
 なお、LACMAはこのほかにも奈良の作品を永久コレクションとして収蔵しており、2005年にアイリーン&ピーター・ノートン夫妻に贈られた野外彫刻《Black
Dog》(1999)と、サリー&ラルフ・タウィル夫妻による資金で購入した絵画《Girl from North Country》(2017)がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4defea9315b8f8d94ed29db29b21b30ece626b42

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