先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

台湾で「国語」巡り論争 与党が少数言語尊重の法案

2017-08-09 | 先住民族関連
日本経済新聞2017/8/8 20:16
 【台北=共同】台湾独立志向の与党、民主進歩党(民進党)はこのほど、中国大陸の共通語である「北京語」を事実上の「国語」としてきた言語環境について、台湾の少数言語も尊重し国語を多元化する法案を提案した。これを「非効率」と批判する野党国民党寄りの聯合報と、「少数言語の復権」を掲げて支持する民進党寄りの自由時報が社説で激突している。
 草案は国語の在り方を見直し、各民族言語を「国家言語」として平等に扱うとともに、教育や公共の場での多言語使用を促す内容で、7月初めに公表された。
 7月29日の聯合報社説は、北京語という共通語があるのに多元化したらコミュニケーションがかえって不便になり、子どもに負担を強い、社会が弱体化すると批判。背景には「中国離れ」への危機感もある。
 一方、8月1日の自由時報社説は、台湾は長年国民党の権威政治の下で「中国化」を強いられ、北京語を国語として押し付けられてきたと主張。その結果、少数民族の言語は絶滅の危機にあり、少数言語の復権と教育などによる再生が必要だと法案を支持した。
 台湾では日本統治時代には日本語が強制されたが、華人社会では閩南語(中国福建省の言語)や客家語(中国広東省付近の言語)が主流だった。
 1945年の日本の敗戦後、中国大陸由来の国民党政権の下で北京語教育が急速に進んだ。
 これに対し国民党に反発する形で発展してきた土着の民進党は、台湾の先住民族の言語や閩南語、客家語を重視し「台湾化」を深める政策を進めている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM08H7U_Y7A800C1000000/


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縄文とアイヌの祈りを 一関・祭畤山 /岩手

2017-08-09 | アイヌ民族関連
毎日新聞2017年8月8日 地方版
一関市厳美町の祭畤山のふもとで8日夜、「縄文焔祀(ほのおまつ)り」と銘打った祭りが開かれる。縄文とアイヌ、二つの祈りをささげるという祭りで、アイヌの長老らも参加する。実行委は「縄文人は自然に寄り添って生きてきた。現代人も学ぶきっかけになれば」と期待を込める。
 謎の多いアイヌ文化だが、縄文人の直系がアイヌと旧沖縄人で、大陸から渡来した人々によって南北に追われたという学説がある。アイヌは、形質的・遺伝子的に縄文人と共通性があると科学分野で判明している。
 稲作文化が伝わらなかった北海道では、縄文時代の後も、続縄文時代と呼ばれる狩猟・採集文化の時代が続い…
残り504文字(全文781文字)
https://mainichi.jp/articles/20170808/ddl/k03/040/173000c

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かわいい?アート?それとも信仰に基づくもの…?「おっちゃんといれずみ」<市田ひろみ 連載17>

2017-08-09 | 先住民族関連
老友新聞社 2017/08/07
タイトルは忘れたが、若者をスタジオに集合させたバラエティ番組だった。
「いれずみ」がテーマだった。いろんな感想がとびかった。
「かわいい」「アートだ」「おしゃれだ」「シールだったら、いろいろなデザインが楽しめる」など。
「可愛い」という言葉は、若者たちが最も多く使う言葉だが、「可愛い」という言葉の意味は、広くて、あいまいだ。
とくに結論を出すという番組ではなく、遠慮なくおしゃべりは続いた。
私は、世界の民族衣装の研究をしていて、百カ国を歩いたが、多くの村でいれずみを見た。
中央アジアを訪ねたのは1976年。その頃は、ほとんどの女性が絣のハンアトラスとよばれる絹のワンピースを着ていた。
タシケントでも、絹の絣のワンピースを見た。
ウズベク族のこの衣装は、いわば日本の銘仙だ。先染めの絵絣。
だぶだぶズボンをはいて、七分丈のワンピース。そしてチユピチェイカとよばれる小さな帽子。高齢者のハンアトラスは黒と緑とか、若い人は茶色と青とか、年齢にあわせて色の組み合わせがある。
そして現在は知らないが、サマルカンドでも一文字眉の人を見た。いれずみで、両方の眉をつないでいる。
バザールでは、32歳という女性も一文字眉。
15~16歳から一文字眉にするそうだ。
習慣ということしかわからない。写真を撮らせてほしいというと、はにかんで逃げ出さんばかり。
何としても撮りたいと思い、頼みこんでいる間に人だかり。その取りかこむおばさん達が私の味方となってくれて、貴重な一文字眉を撮ることができた。
ニュージーランドのマオリ族も、顔にいれずみをする。それぞれの民族に伝統的な文様がある。
ファッションでもなく、アートでもなく、彼らの信仰にもとづくものであることが多い。
こうして彼等の伝統的文様は引き継がれてゆくのだ。
おそらく、アメリカでも先住民族の習慣が、形を変えつつ継承されてきたのではないか。
ところがこの頃、ニューヨークやロスアンゼルスで、日本の漢字のいれずみが流行している。
2~3年前、ロスアンゼルスで「誠」といういれずみを入れた青年に、その字はどんな意味があるか知っているかと聞いたら、
「しんせんぐみ、さむらい」
と答えた。
新選組も、海をこえて、アートとして表現されている。
私は、復帰前から染織の研究で、沖縄へ何度か行っていた。
国際通りに何軒かの骨董屋さんがあって、そのうちの一軒が気にいって、必ず沖縄へ行くと、おっちゃんの店を訪ねた。
ある時訪ねたら、上半身、いれずみ。びっくりして近づいたら、なんとそれはTシャツだった。
当時は今のようにいろいろなデザインのTシャツがあるわけではない。
おっちゃんの着ていたのは英語と何かの花が書いてあったが、アメリカ人の友達からもらったといっていた。
私は染織のみならず、焼物や壺についても、おっちゃんから多くのものを学んだ。
おっちゃんは牧志で生まれて、小学校を出てすぐに働きに行った。
那覇は、大きくさまがわりした。おっちゃんは今、どこにいるだろうか。
おっちゃんの店は今はなく、私にとって大切な沖縄の語り部に、もう逢うことはない。(老友新聞社)
http://www.ro-yu.com/column/tekarate/2548.html/

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台湾先住民パイワン族の収穫祭とは? 伝統を受け継ぐ若者たち

2017-08-09 | 先住民族関連
沖縄タイムス 2017/08/07

収穫祭で踊るパイワン族の若者たち=7月14日夜、台東県太麻里郷ルパカジ地区
 【松田良孝通信員】沖縄では五穀豊穣(ほうじょう)を祝う豊年祭などのシーズンを迎えているが、台湾でもアミ族やパイワン族などの先住民族が豊年祭や収穫祭と呼ばれる伝統的な行事を行う季節に入った。集落では夜遅くまで伝統的な踊りなどが行われ、独特の甲高い掛け声が響き渡った。
 台湾では政府認定の先住民族が16あり、人口は全体の約2・4%に当たる約55万人。うち約4割が南東部の花蓮(フアリエン)、台東(タイドン)、屏東(ピンドン)の3県に集中する。
 16民族の中で最多のアミ族(約20万人)やパイワン族(約10万人)は7~8月に豊年祭や収穫祭と呼ばれる伝統行事を行う。
 台東県太麻里(タイマリ)郷ルパカジ地区では7月14、15の両日、パイワン族の収穫祭が行われた。同地区は住民600人余りのうち、200人余りがパイワン族。
 集落中心部の活動センターには、パイワン族の発祥と深い関わりがあるとされる蛇の文様を刺しゅうした伝統衣装などを身に着けた人たちが集まり、手をつないで列になった若者たちが緩やかなテンポと激しいリズムを繰り返す踊りや、籐で編んだソフトボール大の球を投げ上げてやりで突く儀式などを行った。
 15日の昼食には、米や豚肉を「ヤビル」と呼ばれるナス科の植物の葉でくるんだものをさらに月桃で包んで蒸した「チナブ」や、豚の血で豚肉やネギを固めたものを豚の腸に詰めたソーセージ「カピル」など伝統的な料理を楽しんだ。アワで造った酒「マカチ」を酌み交わす人もいた。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/124091


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ハワイ先住民 慰霊祭に アイヌ協会 帯広

2017-08-09 | 先住民族関連
十勝毎日新聞 2017/08/07

来帯したハワイの先住民たちも加わったアイヌ合同慰霊祭
 帯広アイヌ協会(笹村二朗会長)主催のアイヌ合同慰霊祭が6日、帯広市アイヌ共同納骨堂(つつじが丘霊園内)前で開かれた。会員や関係者約100人が参列し、先祖の冥福を祈った他、米国ハワイの先住民たちも参加し、舞踊を披露した。
 同納骨堂は1986年に整備され、伏古コタンの人々の遺骨や、北海道大学が研究目的で収集した遺骨など、合わせて326柱が納められている。慰霊祭は毎年開かれ、今年で31回目。
 笹村会長が納骨堂の成り立ちを説明し、「慰霊祭が今後も続いていくことを願う」とあいさつ。参列者による献花が行われた。
 神に祈るカムイノミと、イチャルパ(慰霊の儀式)が執り行われ、帯広カムイトウウポポ保存会(酒井奈々子会長)と、同保存会の招待で5日から来帯しているハワイ先住民によるフラグループ「ハラウ・キアウェクウポノ・オ・カ・ウァ」も参加。互いに伝統舞踊を披露し合い、輪になって踊る場面もあった。
http://www.tokachi.co.jp/news/201708/20170807-0027179.php

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かがり火の中でアイヌ文化堪能 白老「ポロトコタンの夜」

2017-08-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞 2017/08/07
【白老】かがり火の中で古式舞踊などを鑑賞するアイヌ民族博物館の夜間特別プログラム「ポロトコタンの夜」が、5、6の両日、同館で開かれた。幻想的な雰囲気の中、道内外からの来場者がアイヌ民族の伝統芸能を堪能した。
 2003年から毎年行い、15回目。同館は20年に開設されるアイヌ文化復興の拠点「民族共生象徴空間」の準備に伴い、来年3月で休館になるため、今回が最後のプログラムとなった。
残り:186文字/全文:376文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/124127

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政府、アイヌ支援へ生活状況調査 全国規模で2回目

2017-08-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞 2017/08/06
 政府は、アイヌ民族の生活状況を把握するため、北海道を除く全国規模の実態調査を2017年度中に実施する。国民平均より水準が低いとみられる収入や教育、就職などの面で支援策を検討するために活用する。関係者が6日、明らかにした。全国調査は10年度以来で2回目となる。
 北海道内の居住者は道が17年度中に調査する予定。道は既に独自の支援策を実施している。
 前回調査では、国民平均に比べ世帯年収が低く、高校中退者が多いとの結果が判明した。7年が経過し、政府は再調査が必要だと判断した。
より詳しい記事は電子版会員専用です。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/124106

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アイヌ遺骨、伊達に戻る 札医大寄託分27体、市研究所へ

2017-08-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞 2017/08/06

アイヌ民族の遺骨問題などに関する講演会で、会場の質問に答える阿部副理事長(中央)ら
 北海道アイヌ協会主催の講演会「アイヌ民族の文化遺産と研究倫理~先住民族から見る遺骨返還と人権」が5日、札幌市内で開かれた。この中で、伊達市噴火湾文化研究所の青野友哉学芸員は、過去に伊達市内で発掘され、市が札幌医大に寄託していたアイヌ民族の遺骨を7月31日に同研究所が引き取ったことを報告した。
 青野氏によると、伊達市は2005年の研究所開設以前、市内の遺跡調査で発掘した遺骨27体を札医大に寄託。同年以降に発掘された43体は同研究所で保管してきた。昨年3月、研究所内に伊達アイヌ協会と協議の上で慰霊保管室が整備されたため、札医大に保管してもらっていた遺骨を移すことにした。
残り:206文字/全文:493文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/124012

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琉球人遺骨返還へ 63体、台湾大が意向 今帰仁から持ち出し

2017-08-09 | ウチナー・沖縄
琉球新報 2017/08/05

人類学者らが持ち出した遺骨が、いまだ返還されていない百按司墓=今帰仁村
 台湾の国立台湾大学は4日までに、同大学医学院体質人類学研究室で琉球人の遺骨63体を保管していることを明らかにし、沖縄側に返還する意向を示した。台湾と沖縄の研究者らでつくる中華琉球研究学会(石佳音理事長)の質問に回答した。ただ時期や返還先などは示されていないことから、研究者らは台湾大学への働き掛けを続ける方針だ。遺骨は1928~29年、人類学者の金関丈夫氏(1897~1983)らが今帰仁村の百按司(むむじゃな)墓などから持ち出したものとみられる。
 旧帝国大学の研究者らが持ち出し、返還されていない琉球人遺骨は台湾大学だけでなく京都大学にも保管されていることが、研究者の論文や著書などから明らかになっている。しかし、これまで大学当局が遺骨を保管している事実を明らかにしたことはなく、返還の意向を示すのも初めて。
 中華琉球研究学会は、「琉球民族遺骨返還研究会」代表の松島泰勝龍谷大教授と連携し、遺骨の返還を台湾大学に働き掛けてきた。松島教授によると中華琉球研究学会は琉球人遺骨と共に、台湾先住民の遺骨も返還するよう要求している。研究者の動きに連動し、台湾先住民タイヤル族出身の高金素梅立法院委員(国会議員)も、台湾政府教育省に対して遺骨返還を求めている。
 松島教授は「教育省は国会議員に回答する義務があり、台湾大学も返還の意向を示したと考えられる。近年、アイヌ民族の遺骨返還が進むなど、先住民族の遺骨返還が欧米諸国をはじめとして世界的な潮流になっていることも背景にあるのだろう。ただ実際に返還されるかどうかは不明確で、引き続き働き掛ける必要がある」と話した。
 両団体は今後も連携して旧帝国大学に琉球人、台湾先住民の遺骨返還を求める方針だ。8月中に京都大学に対し、台湾先住民の遺骨保管状況を質問し、返還を求める。(宮城隆尋)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-548960.html

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138年ぶり遺骨返還でアイヌ民族伝統の供養

2017-08-09 | アイヌ民族関連
NHK 2017/08/04
明治時代に札幌市で盗掘されたあとドイツに持ち出されていたアイヌ民族の遺骨が138年ぶりに返還されたことを受けて、遺骨が納められた北海道大学の納骨堂でアイヌ民族伝統の儀式による供養が行われました。
アイヌ民族の遺骨は人類学の研究目的などとして墓から掘り出されて一部は海外にも持ち出されましたが、このうち明治12年に現在の札幌市中心部で盗掘されドイツにわたっていた遺骨1体が、先月末、138年ぶりに日本側に返還されました。
遺骨は札幌市の北海道大学にある納骨堂に納められ、4日、関係者などおよそ200人が集まり、アイヌ民族伝統の儀式にのっとって供養を行いました。アイヌの人たちが木を削って作った「イナウ」と呼ばれるささげ物や果物などの食べ物を納骨堂の脇に供え、祈りの言葉をささげていました。
北海道アイヌ協会の阿部一司副理事長は「138年ぶりに遺骨が返還され、私たちも気持ちが高揚しています。今後も国内外の遺骨を持ち出された場所に返還するために取り組みたい」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170804/k10011087661000.html

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北大納骨堂で慰霊祭 1004体を供養

2017-08-09 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2017/08/04
 北海道大が研究目的で収集したアイヌ民族の遺骨の慰霊祭が4日、札幌市北区の北大アイヌ納骨堂であり、ドイツの民間学術団体から7月31日に返還された遺骨を含む1004体を供養した。
 北海道アイヌ協会の主催で毎年開かれており、今年で34回目。ドイツから返還された遺骨は、子孫や出身集落への返還などの取り扱いが決…
残り230文字(全文382文字)
https://mainichi.jp/articles/20170805/k00/00m/040/116000c

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阿寒湖畔のアイヌ民芸品 訪日客土産に

2017-08-09 | アイヌ民族関連
日本経済新聞 2017/08/04
 釧路工業技術センター(釧路市)はアイヌ民芸品の商品化を支援する。彫刻などの民芸品店が集積する阿寒湖畔周辺の商店などから、2017年度中にアイデアを募り、量産化につなげる。釧路市は水のカムイ観光圏など国の観光施策の指定を受け、訪日外国人の受け入れを強化している。欧米人などに人気の民芸品で同地域ならではの土産物を開発し、外国人の需要を取り込む。
 釧路市の委託を受けて実施する。協力を求めるのはアイヌ民…
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http://www.nikkei.com/article/DGXLZO19620330T00C17A8L41000/

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文化遺産題材にイベント 札幌で5日 /北海道

2017-08-09 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2017/08/03
 道アイヌ協会は5日、札幌市中央区の道立道民活動センター(かでる2・7)でアイヌ民族の文化遺産に関するイベントを開く。
 国連が定めた8月9日の「国際先住民族の日」に合わせたもの。第1部(午前11時~正午)では、遺跡が発掘された厚真町と、共生社会を目指す伊達市の教委職員がそれぞれの取り組みを紹介する。
 第2部(午後1時~3時半)では先住民族…
残り181文字(全文351文字)
https://mainichi.jp/articles/20170803/ddl/k01/040/115000c

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アイヌ民族遺骨 返還の流れを強めたい

2017-08-09 | アイヌ民族関連
北海道新聞08/02 05:05
 海外に持ち出されたアイヌ民族の遺骨返還に道を開いた歴史的な一歩と評価したい。
 明治初期に札幌市内で盗掘されたアイヌ民族の遺骨1体が、138年ぶりにドイツから日本に返還された。外交ルートを通じて公式に返還される初の事例である。
 ただ、アイヌ民族の遺骨を保管する国は、少なくとも8カ国あると言われる。その実態が詳細に把握されたとは言い難い。
 政府は、遺骨の本来の所在地や、海外流出に至った経緯などを早急に調査する必要がある。その上で、返還の流れを一層加速させる努力を重ねてもらいたい。
 返還された遺骨は、ドイツの民間学術団体が保管してきた。
 当時の学術誌などから、1879年(明治12年)、ドイツの旅行者が札幌市内の墓から持ち出した遺骨と判明した。
 返還を決めた理由について、学術団体の代表は「倫理的な一線を越えていた」と述べた。盗掘は人権侵害であり、返還は当然だ。
 オーストラリア政府も、博物館が保管するアイヌ民族の遺骨3体を返還する意向を示している。
 このほか、ドイツにはさらに14体が残り、米国や英国の研究機関でも保管されている。チェコ、スイス、ハンガリー、ロシアにも存在する可能性が高い。
 今回、ドイツには盗掘の記録があり、「収集経緯が不当であれば返還する」との団体の指針に基づき、条件付きで返還に応じた。
 しかし、国連の「先住民族の権利に関する宣言」(2007年)は「遺骨の返還を求める権利」を明記している。この原則に沿って解決を図るべきだろう。
 北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は「名誉と尊厳を回復し、北海道の空気に触れさせて、イチャ●パ(供養儀式)をしてあげたい」と語った。関係国はこの思いを重く受け止めてほしい。
 一方、国内の大学や博物館が収集・保管する遺骨は、計約1700体に上る。
 返還先が見つからない遺骨について、政府は、胆振管内白老町に20年にできる「民族共生象徴空間」の慰霊施設に集約する方針だ。
 だが、遺骨は、元の埋葬地に戻すのが筋である。
 政府は、まず遺骨の出身地域や子孫を特定するための調査に力を尽くさなければならない。
 返還を求める真摯(しんし)な話し合いを関係国と続けると同時に、遺骨を納得して受け入れる国内の環境づくりも求められる。
●は小さい「ル」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/123089

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