伊丹スピードクラブ

伊丹スピードクラブのブログです。
練習予定、練習記録、大会結果、その他雑感などに使用していきます。

第 69 回全日本トラックレーススピード選手権大会

2024年04月15日 16時11分07秒 | 大会結果
第 69 回全日本トラックレーススピード選手権大会 兼 WORLD ROLLER GAMES 2024(世界選手権大会/イタリア)トラック競技選考会 
【日時】2024年4月13日(土)~14日(日)
【場所】東京都江戸川区 水辺のスポーツ広場ローラーコート
【主 催】一般社団法人ワールドスケートジャパン
【主 管】東京都ローラースポーツ連盟
【参加者】
 (シニア男子)Teppei, Ken
 (ジュニアA男子)Kanta
 (ジュニアB女子)Ai, Utana
 (ジュニアC)Ikkei, Suzuna

全日本選手権が帰ってきました。
運営体制側の問題などで全日本選手権が開催されず、途中、Federations Cupなどでモチベーションを維持しながらの苦しい状況でしたが、本当にやっと帰ってきたという感です。
そして、久しぶりの全日本選手権ながら、参加選手たちのレベルが明らかに上がっていました。
全競技で9回も日本新記録が続出し、かなりハイスピードなレース展開で、見ていてかなり面白かったです。
従来なら牽制要素が強かった長距離(男子も女子もジュニアAもジュニアBも)でも、牽制などは全くなく、それぞれが代わる代わるスピードをあげて仕掛けていくようなレース展開が多く、非常に積極的でした。

当クラブに目を向けますと。
まずTeppei。文部科学省の「トビタテ留学Japan」の制度で11月からコロンビアに武者修行に出ており、ぶっ倒れるまで練習を続ける日々を乗り越えてきました。
今大会は副題の通り、WORLD ROLLER GAMES 2024(世界選手権大会/イタリア)の選手選考のため、ここで結果を出して、日本代表になることが今大会の最大の目的です。

1日目、代表選考希望の5000mポイントレース、途中のポイント奪取もうまくいかず、仕掛けたブレイクも不発に終わり(成功しかけたものの、第3者選手にライバルを連れてこられた)、結果的に選考範囲外の3位になりました。あまりの失望っぷりに、周りも声を掛けられないほどで、本人も夜ろくに眠れなかったほどでした。

2日目、最初の種目の1000m。これまで全日本で常にぶっちぎりの一位に君臨しているKatsuki選手や昨年度世界選手権出場のYuto選手など強力なライバルとの争いで、ゴール直前まで横一列でしたが、最後、イーグルが見事に決まり、一位を取りました。
続いて、10000mエリミネーションレース。このレースも非常に面白く、相当ハイスピードながら、出場選手のレベルが拮抗していたため、エリミネート前のオミット(周回遅れによるエリミネート)は発生せず、すべてがエリミネートというレースになりました。「日本でこういうのが見たかった」といった感じのハイレベルなレースでした。
ここでも200mトラックを50周もして、最後に残った3人は前述のKatuki選手、Yuto選手、そしてTeppeiでした。
ゴール直前の最終コーナーを最初に抜けたのはYuto選手、最後の直線もそのままYuto選手が先行。勝利を確信したYuto選手がほんの小さなガッツポーズを見せたそのさなか、、、Teppeiが思いっきり伸ばした左足の足先が、先にゴールラインに届きました。渾身のイーグルという感じです。周りで見ていた観客(特に伊丹の関係者)は大騒ぎでした。
公式な日本代表発表はこれからですが、選考条件から言っても、Teppeiが代表入りするのは間違いないと思われます。伊丹スピードクラブ創部以来、初のシニア日本代表です。

すべてを込めた渾身のイーグル。(そう感じました)。 Photo by Kasumi.


続きまして、Kanta。
最近かなり速くなってきているとは言え、トップスピードは同クラスのライバルたちには及ばず、短距離種目では勝負になりません。
長距離種目でもスプリントを掛けられてしまうと、その瞬間は置き去りになってしまいます。
が!
見事なまでのスタミナと粘り強さが今回のKantaにはありました。
ひとたび置いて行かれても、全く諦めずに前を追い、追いつき、追いついたらそのまま前に出て逃げて見せるような果敢なレースを展開しました。
その積極的な姿勢は、見ている人たちを味方につけ、周りの他チームからも「Kanta~」と声援を受けていました。
最終的には、長距離種目で強豪選手を抑えての3位入賞を果たしました。
長年見ている筆者も、感激のあまりに泣きそうになってしまいました。
大会を見学に来てくれた大先輩のYotaroも、「Kantaは素晴らしかった」と非常に高評価でした。
Kanta本人も、やり遂げた感があったのでしょう。終わった後は終始ニコニコしてました。
しかし、もっと戦えるようになるには、やはりトップスピードの強化ですね。日ごろの練習でMizukiに負けてる場合じゃないぞということで。

Kanta


ジュニアB女子ではAiとUtanaが出場しました。
それぞれ持っている力を出せたというか、持っている以上に力を出せたんじゃないかと思います。
まず、全日本選手権初出場のAiが200mでいきなり2位に入賞しました。
Aiは江戸川でも良いフォームで、他チームの選手などからもフォームを褒められていました。
もっとパワーがつけば、更に速くなることでしょう。
Aiは一日目だけの参加でしたが、良い成果を出せたと思います。
ただ、500mのように集団で滑るレースでは、ちょっと追い抜きの苦手さが出た感じもありますね、まだまだ改善の余地ありというところです。

そして、Utana。
UtanaはどちらかというとKanta的というか、長距離を粘り強く滑る方が得意な選手で、200mでも後ろから数えた方が速いような結果でした。
ところが、500mでは決勝に進出したばかりか、なんとスプリント力では明らかに負けているNozomi選手やAiを制し、なんと2位に入りました。
ゴール前で先行していたNozumi選手が少しバランスを崩したことも大きいですが、何より諦めずにチェイスし続けた結果であり、粘り強いUtanaらしい結果だったのかもしれません。
5000mポイントレースでも良い結果でした。中盤までNozomi選手とポイントを分け合いながら、最後、ブレイクにより置き去りにすることに成功し、後半ポイントを取り続けました。
大会参加した甲斐が十分にあったと思います。

Ai


Utana


Ai & Utana。相当嬉しかったですね!



ジュニアCはIkkei、そしてSuzuna。
Ikkeiは500mも1000mも2位と、結果だけ見たら良さげですが、全く満足いかないんじゃないですかね。
これまで実力均衡しながらも、ずっと勝っていたKoharu選手に全敗でした。
負けて悔しくて泣いてましたが、その悔しさを忘れずに、これまで以上に練習に取り組んで貰いたいと思います。
そして、負けたのにも結構明確な差を感じました。(なお、この差はそっくりそのまま監督の実力差です…)
ぜひ動画を見直してほしいですが、フォームの高さはどうだったか? 腕の振り方はどうだったか? 最後までフォームを維持したか?
リンクへの慣れなどもあるとは思いますが、それ以前の基礎的な部分がずいぶん違いました。これは伊丹でも十分に練習できることです。
…とはいえ、実はかなりタイムは良くて、よく頑張っていたのは間違いないと思います。課題は課題として認識して、これから頑張りましょう!

Suzuna。初めてのスピード大会参加と言えるでしょう。
初めての大会、初めてのリンク、初めての競争相手…何もかも初めてでしたが、本当によく頑張ったと思います。
何より、フォームが良くて、かなりスピード選手になっていました。
今後は、そのフォームを最初から最後まで維持できるようになりたいですね。
Suzunaも負けて悔しくて泣いてました。そういった悔しい気持ちは大事だと思います。

2番手Ikkei。悔しかったですね。


Suzuna


最後にKen。
Kenは現在は部員じゃないのですが、伊丹スピードクラブのOBかつ、身内ということで、伊丹スピードクラブで出場しました。
スタートが非常に上手で、最初のポジショニングは自在っぽかったです。それだけの競技があれば結構な強豪かもしれません…。
何より良かったのは、10000mエリミネーションレースで、最初のエリミネートとなった残10周(40周滑走)まで生き残れたことかなと思います。
本人も楽しかったとの事。

総評がやけに長くなってしまいました。以下、各カテゴリにおける当クラブ選手の結果を纏めます。

男子シニア 200m タイムトライアルレース
Teppei 19”594 3位
Ken 20”498 6位

男子シニア 1000m 決勝
Teppei 1’30”553 1位
Ken 1’36”119 8位

男子シニア 5000mポイントレース決勝
Teppei 7’57”501 8pt 3位 日本新
Ken Elminate

男子シニア 10000m エルミネーションレース決勝
Teppei 17’13”631 1位
Ken Elminate

男子ジュニアA 200m タイムトライアルレース
Kanta 21”971 4位

男子ジュニアA 1000m 決勝
Kanta 1’41”599 5位

男子ジュニアA 5000mポイント決勝
Kanta 8’53”826 1pt 3位

男子ジュニアA 10000m エルミネーションレース決勝
Kanta 18’12”650 3位

女子ジュニアB 200m タイムトライアルレース
Ai 23”559 2位
Utana 24”444 4位

女子ジュニアB 500m+D 決勝
Utana 55”657 2位
Ai 56”005 4位

女子ジュニアB 1000m 決勝
Utana 1’51”652 3位

女子Bジュニア 5000mポイント決勝
Utana 9’48”840 9pt 2位

ジュニアC 500m+D レース 決勝
Ikkei 58”660  2位

ジュニアC 1000m レース 決勝
Ikkei 1’52”397 2位


1日目終了時。Teppeiはかなり無理して笑ってます。


2日目終了時。試合に駆けつけてくれたYotaroが東京暮らしのおかげか?なんとなく垢抜けてました。そして、Teppeiの笑顔が1日目と全然違います。


次は6月末の全日本ロードです。それまで、しっかり練習しましょう。
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