めへへ 書感

本好きなヤギ似のワタシが 勝手な感想を綴った備忘録 (時々、他)♪

テミスの剣(中山 七里)

2016-03-05 21:45:59 | 本(よかった!) た・な・は行の作者

こっ…、、、、、、
これ はっっっっ・・・・・・
すごいです!!!   ( *'w')b
(早く寝るつもりが、どんどんハマってしまい… 最後まで読んでしまった 。。。)

帯封のごとく(単なる)警察小説 とか、
ミステリーとか、
表現してしまうには、あまりに惜しい!
これは、一大(イチダイ). 法治エンターテイメント ですよ。 もはや!

いやはや、 いやはや…
中山センセイっ!(叫)
こんなに こんなにも すごい構造を打ち立てるなんて…
一体全体、どーゆー 頭の構造なさってるんですかっっ… ?!
と、まずは ストーリーの筋立てに あっぱれ。

それだけじゃぁ、ごーざいません!
キリリと研ぎ澄まされた 中山節。
要は、この事件性をあおり立てる如く、中山センセイの筆力に脱帽です。(汗)
なんというかですね…
読んでいて、時間の感覚が同化しちゃうんですワ。

正統派で 研ぎ澄まされた文章と表現なので、渡瀬刑事が正義を貫き通そうとするには 次々と困難に阻まれること、と同時に… 相反して見えてくる組織の壁や隠蔽体質も 分厚い層となって巣食っていること…、
それぞれの展開も巧みなもので、これらがカメレオン風にカタチの変わった緊迫感を与えてくれる連続なもんで、ページをめくったのも意識できないほど、のめり込んでしまうんですーーーーー
あわわ…

ですので、これから お読みになるみなさまへ 2点ご忠告。(↓)

1. 後半部分(いい味出してる、埼玉日報さんが出てくるあたり)に差し掛かったら、ノンストップで!
 ここいら辺りからは、一気に最後まで行くのと行かないのとでは 面白みが…
おそらく…、途中で1拍置いちゃうと かなーり損しちゃいます!
2. 上記1と関連して、(そーゆーわけですので)埼玉日報さんが出てきたら、ある程度 まとまったお時間を確保する。
 もしも難しそうな場合は、ここでとりあえず止めておく。 (笑)
 そして、続きは後ほど ごゆるりと♪

以上です。

また、この作品は 言ってみれば、4分の1世紀分の罪の重みに携わる人間ドラマでもあるので、深いです。
中山センセイが 立場は違えど、1人1人の放つセリフ、言葉の重みを大事にされているのが読んでいて 伝わってくる分、心に響きます…。
特に、高遠寺裁判官と渡瀬刑事の やり取りは、この作品のタイトルさながらに渡瀬の刑事としての生き方を支える要部分で、最も惹かれるシーンです。

それに、脇役ながら、イイ人もいるんですよ。 ちゃぁんと(笑)
不動産屋夫婦の遺族、バーのママさん(那実さん)とか 元女優の生稲さんとか…
中山センセイの 想像力、無限大…。

という具合に、事件性の面白みだけでなく 渡瀬の目を通して見えてくる 登場キャラ達の人間性、
これこそ(!)がこの作品の旨味だと思います。
だからですね…、終わり方、とっても とってもヨカッタですよ。 中山センセイ。
心地良い余韻が残りました  (*´ー`*)

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