いわゆる、ごく普通の主婦(福実さん)が、裁判員制度にあれよあれよという間に当選し、
初めは補欠としてのお務めだったのが、しまいにはレギュラーに昇格され、法廷に臨むという筋書きです。
裁判員制度についてのストーリーは、一連の4日間の裁判の流れに従って、
わかりやすく綴られていて、面白かったです。
が、・ ・ ・
この裁判の争点となる、「母子家庭における5歳児の病死事件」については、
設定がイマイチだったかも…。
要は、バリバリのキャリアウーマンで女性初の役員の地位を嘱望されているシングルマザー(千晶さん)が、
仕事 → 愛人との情事 後に帰宅したところ、息子(徹くん)が亡くなっていたという…
そうなると、この背景には、
ダンナさんは、交通事故で早世されていて…
義母は、唯一の忘れ形見の孫を亡くしたことで、当然、嫁を非難し…
亡くなった息子は、小児喘息だったため、母親の病気に対する注意が怠慢だったとか…
はたまた、読み進めていくうちに、
なんと!
この母子は血が繋がっていなかったという 突拍子もない事実が浮上したりなんかして…
実は、亡くなったダンナが結婚前につき合っていた彼女というのが、子どもを身ごもったものの末期ガンで
出産後の育児を千晶さんに託していたのだった・・
などという、通常ありえない設定が あたかも補足のように登場してくる始末…。
でも、既に、この時点で結構、裁判が進んでいたんですよね~~~。
このネタ、切り札にしたかったのかしら・・。
? ? ? ? ? ?
そして、裁判でも散々突っ込まれている、問題の愛人との交際について…、
これも、男性が単身赴任というありがちな設定に、またまたありがちに正妻が離婚に同意しないという
余計に話を混乱させるプラスアルファで、
もぅ もぅ ・・
読んでて うんざりしてしまいました…。
いやぁ~~
夏樹先生のような大・大・作家さんが、実に勿体ない 。 。 。
だいぶ残念な作品になってしまいましたか…。
酷評であしからず。