めへへ 書感

本好きなヤギ似のワタシが 勝手な感想を綴った備忘録 (時々、他)♪

光媒の花(道尾 秀介)

2011-04-17 21:41:19 | 本(普通) ま・や・ら・わ行の作者

そっか~~。
道尾先生、こちらの作品で、第23回 山本周五郎賞をお取りになったんですね。
こちらが、直木賞の候補作に残ったというのは知っていたのですが、
確かに、図書館の予約がずーーーっと大人数待ちで、空いてきたら予約を入れようと思いつつ、
奥付を見たら、な・な・なんと ・ ・ ・
第1版の発行年月日が、ちょうど1年前のワタシの誕生日ではないですか(驚)!
すごい。
なんだかんだ、ワタシが熟女の魅力に一層のミガキをかけてきた1年もの間、
光媒の花 人気は、衰えなかったんですね(驚)。
ワタシの肌と小じわは、1年の歳月をかけて、さらに衰えを増したというのに・・・
しょぼぼーーーん(泣)。

さて、
かんじんの内容は、といいますと…、
6章からなる関連性のある短編集で、成り立っています。
どちらかと言うと、暗い系のテイストでしょうか。
登場人物も、認知症の年老いた妻だったり、ホームレスだったり、継母に育てられる小学生の女の子だったり・・・

このテの薄幸な舞台が、道尾先生の技術をより一層、引き立てているような感じです。
ごく自然と、読み手に しみじみと文字を目で追わせながら、(さすがだな~)と思わせる言い回しや文章の表現は
やはり、道尾文学ならではですね。

道尾先生の静かな「陰」の世界というのも、読んでいて心が落ち着き、正統派の読書が堪能できます。
推理小説の道尾先生も大好きですが、たまにはこのテの作品に出会えると、自分の価値観が広がるような気がします。
コメント
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