めへへ 書感

本好きなヤギ似のワタシが 勝手な感想を綴った備忘録 (時々、他)♪

f植物園の巣穴(梨木 香歩)

2011-04-13 22:44:10 | 本(普通) た・な・は行の作者

このたび、独特の世界をお持ちの作家さんに出会いました。
そもそも、
ワタシって、梨木作品って、「西の魔女…」と「家守綺譚」しか読んだことないんです。(汗)
しかも、数年前に…。

あまりにも有名な「西の魔女」は、大好きな作品なので、
ちょっと、この西の魔女と同じものを求めてしまっていたので、正直なところ、
「ん? んんんー・・・??」とのズレは否めませんでしたでしょうか…。

ただ、文学としては、変化に富んだ話の運び & きれいな日本語で、
読書好き人間としては素直に受け入れたくなる印象・・・
ファンタジーの世界に浸るのも、たまには良いかなぁ~、と思いました。

要は、虫歯で歯に開いた タチの悪い(笑)穴と、
植物園の中に登場したほら穴(木のウロ)との舞台をかけあわせ、
それぞれ登場してくる人(動物)は、(あ、両方の世界において同一人物なんですが…)
舞台によって異なる姿となり、主人公と関わっていくという技巧です。

いわゆる、頭のいい文学部の学生さんが、ひねり出して書きそうな優秀な小説、
といった感じでしょうか。
梨木香歩さんて、名前は儚くてカワイイ若乙女、という感じですけど、
実際のところは、相当な力量をお持ちの作家さんなのではないかと、思います。
コメント
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