西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

建築を外から見る、建築の内から外を見る・・「窓」!

2006-05-12 | 住まい・建築と庭
4月25日のブログに「ギリシャ建築の背景としての地中海気候」を書いた。見ていただければ幸いである。一言で言うと、ギリシャやイタリアは地中海気候で晴れた日が大半で建築の外で過ごす時間が多く、ために建築は「外から眺められるもの」と観念される、パルテノン神殿や野外劇場等がそれらである。一方、日本は高温多湿、雨も多い、だから寝殿造りや書院造を想定すると「内から外を眺めること」に注意を払ったのではないか、と言ってみた。しかし、その後、より広く考えてみると、寝殿造りや書院造のように人間がそれらの内部で生活すると言う建築ではない神社仏閣を考えてみると、それらはパルテノン神殿と同じように主に外から眺められるものではないか、と思い至った。まあ理屈から言うと、外から外面を見る、外から内部を覗く、内から外界を見る、そして内から内壁等(インテリア)を見るの4通りがありうる。それらの「中心」に窓があること、だから窓をしっかり考えることが重要だ。「まあどうでも良い」ものではなく「惑わずに窓に進め!」ということだ。

自然の不思議ー植物、動物を見ていて

2006-05-12 | 色々な仮説や疑問
今朝は早く起きたので早く出て専用歩道を歩いて近鉄高の原まで行った。途中、ツツジが綺麗に群で咲いていた。高の原駅のホームから見える土手でもツツジが満開である。桜、花水木ときてサツキ、ツツジである。歩道を歩みながら、植物、動物を見ていての素朴な疑問を考えてみた。
・人は何故、花を見たら綺麗、美しいと思い惹かれるのか。(関連:何故セレモニーでは、締めで大抵「花束贈呈」をするのか。)
・人は何故、緑(樹木、観葉植物等)に囲まれていると落ち着くのか。
・人は何故、爬虫類(蛇、トカゲ、ワニ等)を見たらあとづさりするのか。
・猛獣でも爬虫類でも成獣に対しては「怖い」「気持ち悪い」と思うのに、「子供」「赤ん坊」に対しては何故「可愛い」と思うのか。・・・

チャペルトーク「見分ける力」・・・Serendipity

2006-05-12 | 2005年4月以降(平女、高槻、学研都市等)
平安女学院大学は聖公会系の大学なのでチャペルがある。昼休みを利用して色々行事があるが、5月は「見分ける力」をテーマにショートスピーチがある。私も来週水曜日の出番だが、今週は人間社会学部長の野崎光洋先生が「Serendipity(セレンディピティ)」という話をされた。「掘り出し物を見つける才能」「偶然に幸運な予想外の発見をする才能」という意味らしい。野崎先生は、私より一回り近く上の先生である。上田 篤先生と大阪の高津高校同期と言われていた。ご専門は生化学であるが、未だその名称の社会的な認知度が低い若い時にそう言ったら「性科学」と間違えられて変な顔をされたという話もされた。阪大理学部のご出身で、京大医学部で早石 修先生の講座の助教授も勤められ、滋賀医大の副学長もしておられた。色々話をさせて頂いて教養が深まる感じがしている。生化学は元々お酒の発酵の研究に根があるというのも知った。Serendipityの例としてアイザック・ニュートンの万有引力、エドワード・ジェンナーの種痘、アレクサンダー・フレミングのペニシリンの発見など良く知られた例を話されたが、これらは皆ふとしたことからの大発見と言う。ただ、そのようになるには、常日頃から「見分ける力」を涵養しておく必要がある。「自然に親しみ、自然をみつめること」が大事との古武弥四郎先生の言葉も紹介しておられた。