西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

バックシャン

2006-05-02 | 言語・字・言語遊戯
学生にパリ・シテ島のノートルダム寺院を紹介していて、当然フライング・バットレス(飛び控え壁)の説明をし、ノートルダムを後ろから見ると、多くのフライング・バットレスを見ることになり、まあ「バックシャン(後ろ美人)」だな、と言ってから、「シャン」の説明もした。まあドイツ語の「シェーン(schon、oにはウムラウト、美しい意)」が学生語でなまったもの、「シャン」は我々の学生時代「美人」という意味だった、と話した。関連で「デカンショ節」を唄ってしまった。「デカンショ、デカンショで半年暮らし、後の半年寝て暮らす、ヨーイヨーイデッカンショ」(デカンショはデカルト、カント、ショーペンハウエルである。つまり三人の哲学書を読んで半年暮らすという訳・・)その替え歌に「シャン」が出てくる。
「橋の向こうをシャンが通る、同じシャンでもおばあシャン、ヨーイヨーイデッカンショ」最近の学生は、殆ど知らず、「へー」という顔をしていた。

ゴシック建築とその前後

2006-05-02 | 住まい・建築と庭
ゴシック建築(13~15世紀)の前がロマネスク(5~12世紀)で後がルネサンス(15~18世紀)である。ゴシック建築は、フランスが中心だったが、前後はイタリアが中心というべきだろう。ロマネスクは「ローマ風」なのだし、ルネサンスは正にイタリア・ルネサンスなのである。元々ゴシックはイタリア・ローマから見て「ゴート風」つまり「田舎風」と蔑まされた名称だった。しかしパリを中心に頑張ってノートルダム寺院などゴシックの華を咲かせた。イギリス、ドイツにも波及したがイタリアが当然しんがりだった。
『建築史』教科書57頁「構造の合理性に立って形態の美を頂点まで追求した点で、ゴシック建築はギリシャ神殿と全く同様であったが、ギリシャ神殿が静的で荘重典雅な理知的な世界を表現したのに対して、ゴシックの教会堂や大寺は動的で宗教的熱情のあふれる別世界を現出した。」ギリシャ神殿(例えばパルテノン)は、外から眺める、見上げることが中心だがゴシック教会(例えばノートルダム)は外からの眺めと共に内部での眺めも重要だった、と思う。では、内部から外部に向かっての眺めが重要になるのは何時、どういう場合だろうか。(問題)