東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

吸水鉢の粘土

2014-02-26 14:09:35 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

P1010097 きれいな景色ではありません。自宅の焼成窯の横のスペースで水簸(すいひ)沈殿させておいた泥漿(でいしょう・粘土のどろどろ)を石膏製の吸水鉢で水分を吸わせて凝固させているところです。

昨年の秋の終わり頃、掘ってきた粘土を水簸させたり、沈殿させたり、吸水鉢で寝かせたりで、たくさんの粘土を確保していたので、干支の馬や羽子板市向けの人形、最近の「だるまのぴいぴい」や豊川市の雑貨屋さんへの「丸〆猫」などすべて冬前に用意した粘土のストックで間に合わすことができましたが、そろそろなくなりつつあるので、沈殿させていたものを急いで凝固させる必要がでてきました。

 この寒い時期に。掘ってきた粘土を掻き回したり(攪拌したり)、篩にかける作業は流石に辛いのでやりませんが、水簸、沈殿させておいた泥漿はまだあるので、吸水だけできて、暖かい春まで間に合ってくれればその時にはまた攪拌や篩の作業は辛くなくできるようになります。

うれしいことに、豊川市のお店にお送りした「丸〆猫」は予想のほか短時間で売り切れたそうです。本当にありがたいです。色を塗ってしまえば、土台の素焼きの土色など見えなくなってしまうのですが、やっぱり昔の江戸東京の土人形を再現しようとしている訳なので、手間でも地元の土を掘ってきて使うということには自分なりに意味があることだと信じてやってます。腰が痛くなるのは辛いですけど、、、。


試し抜き

2014-02-26 13:49:10 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

P1010098 2月の初午向けの浅草被官稲荷様(三社様境内)の鉄砲狐のお納めの他、だるまのぴいぴいや丸〆猫の発送などで、ありがたい意味で忙しくしていたので、そのあとは新しい割型作りをしています。ずっと以前からやりかけていたもの、つい最近始めたものなどさまざまですが、とりあえず割型まで進んだものは試しに粘土を詰めて抜け加減を見ます。 そしてスムーズに抜けるよう、合わせ部分の引っかかりを削り取ったりして素直に抜きやすいように調整するのです。

 画像は割型の調整後に抜き出して乾燥中の人形P1010099_2

たち。後方に見える2体の「丸〆猫」だけは以前から作っているもので試し抜きではありません。「座り猫の大小」、「座禅だるま」、「福助」、そして中央の「客寄せ河童」、それと「都鳥のがらがら」。

「都鳥」は以前作りましたが、正面を向いたものでした。今回のは顔を左横にひねったポーズにしたもの。いくつか異なったポーズのものを作ると群れのように置くことができて面白いのでは、、と試作しようと思ってます。

P1010100
ゆうべは、件のテレビ東京の「開運 なんでも鑑定団」の本放送がありました。自分の登場部分を観に、仕事場から一度自宅へ戻り、そのあとまた仕事場で作業の続きをして、夜なべになってしまいました。お昼だというのに睡魔に襲われています。

これらの新しくできた型の人形たち、早く乾燥してくれて、素焼きを済ませて早く色塗りしてみたくてうずうずしています。