きれいな景色ではありません。自宅の焼成窯の横のスペースで水簸(すいひ)沈殿させておいた泥漿(でいしょう・粘土のどろどろ)を石膏製の吸水鉢で水分を吸わせて凝固させているところです。
昨年の秋の終わり頃、掘ってきた粘土を水簸させたり、沈殿させたり、吸水鉢で寝かせたりで、たくさんの粘土を確保していたので、干支の馬や羽子板市向けの人形、最近の「だるまのぴいぴい」や豊川市の雑貨屋さんへの「丸〆猫」などすべて冬前に用意した粘土のストックで間に合わすことができましたが、そろそろなくなりつつあるので、沈殿させていたものを急いで凝固させる必要がでてきました。
この寒い時期に。掘ってきた粘土を掻き回したり(攪拌したり)、篩にかける作業は流石に辛いのでやりませんが、水簸、沈殿させておいた泥漿はまだあるので、吸水だけできて、暖かい春まで間に合ってくれればその時にはまた攪拌や篩の作業は辛くなくできるようになります。
うれしいことに、豊川市のお店にお送りした「丸〆猫」は予想のほか短時間で売り切れたそうです。本当にありがたいです。色を塗ってしまえば、土台の素焼きの土色など見えなくなってしまうのですが、やっぱり昔の江戸東京の土人形を再現しようとしている訳なので、手間でも地元の土を掘ってきて使うということには自分なりに意味があることだと信じてやってます。腰が痛くなるのは辛いですけど、、、。