東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

「だるまのデザイン」

2014-02-18 10:36:51 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

P1010095_3 以前「伝統こけしのデザイン」という本をみつけ、ブログで取り上げたことがありました。今度は同じ出版社から「だるまのデザイン」という本が出版されました。張子や土、木地玩具からだるまをモチーフにしたものまで画像中心に展開しているビジュアルの本です。

 「だるまの中村さん」として有名で「日本郷土玩具の会」の会長をされていらっしゃる中村浩訳さんが監修者となっています。思えば昨年の夏に中村さんからお電話をいただき、今度また本が出るから以前私が作った「ラッパ吹きだるまのぴいぴい」も載せたいとおっしゃってくださったのでした。

そして昨年暮れ辺にこの本が出版されたようですが、当時は浅草羽子板市をはじめ干支もの作りや浅草被官稲荷様への鉄砲狐の納めの仕度でどたばたしていたので、実際に本を手にとって観たのはごく最近です。P1010096

 それとは別に昨年の暮れにこの本の企画デザインを担当された「COHCAE」(コチャエ)の軸原さんという方が私の仕事場までお越しになられ「らっぱ吹きだるまのぴいぴい」を作って欲しいというご依頼をいただいたのでした。

 聞けば1月末から3月にかけて六本木にある「新国立美術館」のミュージアムショップで期間限定で「だるまのデザイン」の本にちなんだ展示と即売をなさるとのことで、「ぴいぴい」もその中のひとつとして、、、ということでした。1月には被官様への鉄砲狐のお納め3回目が最優先となることをご了承いただいた上で「ぴいぴい」もできるだけ早くお納めできるよう努力するお約束をして、今月はじめにやっとぴいぴいをお納めしました。新国立美術館へはまだ足を踏み入れたこともありませんがどうなっていることでしょう。

P1010092画像3枚目は「だるまのデザイン」56ページの昔作った「らっぱ吹きだるまのぴいぴい」が掲載されているところ。実物のぴいぴいと並んで記念撮影をしてみました。

「だるまのデザイン」

青幻舎 MOGURA BOOKS

本体¥1800+税

「だるまのデザイン」の本や新国立美術館ミュージアムショップでの催しについては「COCHAE」(コチャエ)さんのサイトにリンクをはっておきますのでご関心ある方覗いてみてください。→

※「ぴいぴい」というのは明治の末頃まで東京で作られていた縁日向けのおもちゃで、今戸の木地屋(人形の型抜きから素焼きまでを専門に行う)で焼かれた素焼きの人形を、中古の材木板片と反故紙(古紙)を折りたたんだ蛇腹をつないだ鞴(アコーデオンのような)の上に固定し人形の内部の笛を仕込んたものです。鞴を動かすことで風圧を笛に送り、音が人形の中で共鳴する仕掛けになっています。人形の胴体ではなく、上下の板の側面をそれぞれの手で掴んで蛇腹を伸縮させますが、引っ張る(伸ばす)勢いで音がなるように作ってあります。

そういえば、昨年雑誌「BRUTUS」(ブルータス)誌上でも「犬のぴいぴい」を掲載していただきました。→