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日本人にとって、中国古典では「論語」と双璧で読まれている「孫子」。これを完全現代語訳で読める1冊。もし、まだ読んでいらっしゃらないのなら、是非お薦めします。
兵法書ですが、戦争は極力避ける、できれば外交で始末をつけるべし!なぜなら、戦争は国家財政を圧迫するだけだけでなく、国家の存亡にかかわる一大事であるから。誠に正論です。米朝の関係もこの観点から見れば、話し合いで解決するのが当たり前。
しかし、戦わなければならない場合は、どうすればよいかに関しても事細かに書かれています。有名な章句、「彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず」や「風林火山」、「呉越同舟」などをに触れましょう。守りを固め、必勝の形を作ることが先決です。
さて、この「孫子」は兵法としてだけでなく、人生論として読んでも価値があります。例えば、
「夫(そ)れ兵の形は水に象(かたど)る」
では、水のように臨機応変に形を変えるように、自分の置かれている環境に合わせて自らも変化対応していくことが重要です。
また、
「軍争より難(かた)きは、迂(う)を以て直(ちょく)と為し、患(かん)を以て利と為す。」
は、ことわざ「急がば回れ」を意味し、遠回りしてもすべきことは必ずせよ!という教えです。論語同様、2500年前の思想はまだ息づいています。
『全文完全対照版 孫子コンプリート』(野中 根太郎著、誠文堂新光社、本体価格1,500円)
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