楽をすると脳にはよくないようです。コロナ禍のため、従来は対面で行われていた、会議、授業、講演会などがオンラインに置き換わりました。感染対策から、営業もオンラインになり、顧客とひざ突き合わせて交渉とは至っていません。これで本当に良いのか?脳科学からの考察では次の点で悪い結果が現れています。
・オンラインではお互いの目線が合わず、相手の感情を読み取れない、心が同期しない状態に陥り、意思の疎通が出来ていない
・スマホやパソコンなどの双方向型デジタル機器を1時間以上使用している子どもたちは、それほど使用していない子供たちに比べて、学力の低下が読み取れる
・3時間以上使用している子どもは、大脳灰白質と大脳白質がほとんど発達が止まっている
・大人も自尊心の低下、不安と抑うつ、うつ状態に陥ることが多い
・依存症となりうる
私もこれらデジタル機器の使用に関して警鐘を鳴らす本を多く読んで来ましたが、著者である川島先生も「意識の高い人しか読まない」と断言しています。上記のことを考慮すれば、国民の精神の安全や、人しか資源のない日本の国力の低下につながります。こと、家庭教育の場面でデジタル機器の使用の抑制をしていかなければ、機械の奴隷になりかねません。
私自身は、脳にとっては紙メディアが優位である点からの読書推進を図りたいために読んでいますが、ここまで明確になっているのであれば、出版業界としても声高に叫ぶべきです、紙は間違いなく脳に安全であることを。
『オンライン脳 東北大学の緊急実験からわかった危険な大問題』(川島隆太著、アスコム、本体価格1,270円、税込価格1,397円)