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幸せの日本論 日本人という謎を解く

2015-05-18 17:21:03 | 

  脳科学・ロボット工学者で幸福学の第一人者・前野隆司先生が提示する、実用的日本人論。日本論や日本人論は様々あれど、「これぞ!決定版」という意気込みで書かれました。

 アメリカと日本を比較して、その中心に何があるかから紐解くと、

 アメリカの中心には「愛と自由」があり、
 日本の中心には、無常、無我、無私のように、 「何もない、強いて言えば無がある」
とし、中心が無であれば、あらゆるものに対して無邪気に好奇心を抱き、何でも受け入れて自分化できる のが日本です。

  すなわち、西洋では明確なお題目がある以上、「二者択一」になりますが、「どちらも生かせていく」とする日本はよくわからないと言われますが、論理的・合理的・二項対立的価値観では現代の世界の課題は解決できない、これらの価値観を超越したものが必要になります。それこそが、全体が調和し共生する社会モデル、日本型システムの待望される所以です。

 競争社会だった20世紀から、協創社会の21世紀には、「みんなの幸せに資することが、よりよい社会経済システムである」を目標に世界が進むように努力しなければなりません。

 『幸せの日本論 日本人という謎を解く』(前野隆司著、角川新書、本体価格840円)

 

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