昨日は義父の一周忌法要と納骨でした。雨が止んでいたので、納骨は無理なくできました。一年間はあっと言う間でした。
すべての行事が終わり、須磨寺さんのお坊さんと一緒に出席者一同の会食になりました。私の隣にお坊様がお座りになったので、書店事情をお話しました。すると宗教とのクロスオーヴァーになり、とても興味深かったです。
「世の中は過渡期で、私たち書店にも電子書籍が到来して、書籍だipadだと言ってますが、お経は電子化されませんよね?」
「それはありませんが、その前に人々が宗教から離れていってます。」
「それは本離れとおなじですね。」
「宗教と同じく、生きる苦しみを和らげるためには昔から読み継がれている本と親しまないと、辛さばかりが増幅し、より苦しむことになります。」
「今、日本人は苦しむことから逃避し、現状のシステムに乗り遅れないようにもがいているばかりで、新しいメディアが登場したら、通勤時の満員電車じゃないですが、乗ることに精一杯なんでしょうか?」
「弘法大師も、天皇から京都にお寺を授けられましたが、2~3か月間は京に滞在し、自然豊かで人の少ない、つまり雑音が少なく、仏教に集中できる高野山を訪れていました。すなわち、システムに寄り添いながらも離脱する勇気がなくてはなりません。」
ここまでで、先日ここに書いた、「ダウンシフターズ」を思い出しました。
仕事一辺倒でもダメで、人としての生き様が問われる時代になっていると感じました。これも義父のお導きでこんなお話ができたことを感謝しました。