アバウトなつぶやき

i-boshiのサイト:「アバウトな暮らし」日記ページです

ニワトリといえば

2006年06月21日 | ぷちねた
 先日の花鳥園の記事でコメントをいくつか頂き鳥のことを考えているうちに、鳥を飼いたくなってうずうずしているi-boshi です。
 まぁ、うちじゃ無理な相談なんですが…。

 何で無理かという話になりますと、義母が大の鳥嫌いだから。
 かろうじて家にやってくるメジロは好きみたいなんですが、ちょっと大きめになるともうダメみたい。もちろん、食べる方の鶏肉も一切ダメ。時々夕食のメニューに悩まされるほど拒否します。
 まぁね、その理由はわかるんです。
 なんでも小さい頃は家でニワトリを飼っていたらしいのですが、それはあくまで食用(卵も含め)だったために捌くところを何度か目撃したそうなんです。その中でも強烈だったのが、首の無いニワトリが走る姿…。
 ニワトリってトカゲのしっぽみたいなもので、首をはねても運動神経が刺激されてる時は首の無いまま走っちゃうんですって。た、確かにそれは目の当たりにしたら怖いかも。
 そんな義母に加えて動物で部屋が汚れるのが嫌いな主人ですから、飼うのはもちろん望み薄。

 さてニワトリといえば…思い出すのは、確か高校生の頃。
 1日だけですが、ニワトリ小屋でアルバイトした事があります。
 
 あれは確か夏。ものすごく蒸し暑い日でございました。暑い中でも長袖を着込み、車で揺られて養鶏所へ連れて行かれたのを覚えております。
 友人に「親戚の養鶏所で人が足りなくて困ってる。日給5千円!」と言われ、参加したのであります。他の友人は2度目、ワタクシは初めての経験でありました。
 当時の高校生にとって、5千円は大金です。普通に考えれば女子高生がやるような仕事じゃありませんでしたが、我々には色気というものが完全に欠如しておりました…。
 仕事内容はといいますと、「ニワトリに目薬を差す」事でございます。ニワトリというのは目の病気にかかりやすいらしく、定期的に目薬を差さないとあっという間に病気が広がってしまうとのことなのです。
 養鶏所の中をご存知の方はどれくらいいらっしゃることか。
 広ーい屋内には金網に入った鶏が並んでいます。彼(彼女)らは狭い網の中で、ひたすら卵を産むか、肉になる日を退屈しながら待っているのです。
 そんな彼らはとっても攻撃的でございます。不用意に手を入れようものなら間違いなく手をつつかれます。手を入れる時は、彼らの死角を狙う、もしくは素早く用を済ませるに限ります。

 というわけで、始まった目薬差し。白衣を着て、2人1組で回ります。が、がんばります。よろしくね、相棒よ。
 この日、我々の相手は若鶏でした。成鳥よりは攻撃力は低いといいます。
 よくは覚えていないのですが、確か若鶏と雌鳥は飼育ケースの様相も違いました。雌鳥は卵を取りやすい仕組みになっていたと思います。
 若鶏はこの後、違うケースに入れられるとのことで、その時は2~3羽(だったかな?)がひとつの仕切りの中に入っていました。金網の高さは腰よりちょっと上の程度で、ふたを上から開ける構造になっていました。
 2人1組というのは、1人がニワトリを捕まえて、1人が差す。この方式で無いと仕事がはかどらないのです。
 「i-boshi はやったこと無いから捕まえる方やりな。差す方はつつかれる危険が高いから、うちがやるわ。」と○美さんが言ってくれたんだったっけ。
 手順。
 まず蓋を開けて手を入れたら、素早く鶏の足を掴む。掴む時はわしづかみにするんじゃなくて、指の間に足を挟む。
 そしてホールドした瞬間、がさっとひっくり返しながら引きずり出して宙吊りにします。時々は足をばたつかせて抵抗するのもいるけど、大抵は羽をばたつかせる程度なので、もう1人が頭をつかんで目薬を差すわけです。
 これ、初めは怖い。
 つつかれるという恐怖感で、手を入れる時はかなりのドキドキが伴うわけです。
 しかし、数羽をひっくり返すうちに自信が湧いてくる。「ふっ、こいつらにつつかせたりはしねーぜ。」という気になってくるんだな、これが。
 何十羽とひっくり返すうちに、恐怖感なんてものは全くなくなってしまいました。いえ、かえって面白くなっていたような…。
 でも、どえらい暑くて(記憶は薄れてるけど、きっと臭かったし)「こんな仕事、もう2度としない」と、その時思ったのでした。

 こんな経験したおかげで数年前に公園で鳩が群がってきた時、思わず足を掴んで鳩を捕まえた事がありました…。動物虐待って言われるのがコワイのですぐに放しましたが、近くに来る鳥ならまだイケるな、と妙な自信を持ってしまいましたよ。
 あの養鶏所、どこだったんだろう…?今もあるのかな。
 その友人に聞けば分かるんだろうから、今度思い出したら尋ねてみよ。
 この経験、ワタクシにとってはトラウマになることなく、楽しい思い出になってるのが我ながらすごい。
 しかしあの5千円、何に使ったんだろう…。覚えてないや。