事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

極私的大河ドラマ史PART25 徳川家康

2018-07-23 | 大河ドラマ

PART24「峠の群像」はこちら

83年、大河ドラマ第21作目は「徳川家康」。あの長大な山岡荘八の原作を一年間で。翌年から近代を描くという方向性が決まっていたので、ザ・時代劇をやろうと。で、残った大物は誰かといえばそれは家康だと。

ネックは、家康という人物が(特に関西で)嫌われていることと、原作が長すぎて大河でもおさめきれるのか、という懸念。

脚本は「マー姉ちゃん」「3年B組金八先生」で大化けした小山内美江子。もっとも、彼女は江守徹主演の「早筆右三郎」というドラマをNHKで書いていてめっぽう面白かったのだが(深町純のテーマソングは名曲)。

家康を誰が演じるかでだいぶもめたようだ。候補は江守徹、中村梅之助、緒形拳、松平健。しかしルックスを無視して選ぼうということになって滝田栄に決定。彼と同い年のロッキングオンの渋谷陽一は「滝田栄と同い年かと思うと泣けてくる」と当時嘆いていました。重厚すぎるじゃないかと(笑)。

信長役はもっともめた。第一候補は沢田研二、第二が時任三郎、第三が役所広司。ジュリーの出演不可能の連絡は配役発表の1週間前だった。

結果として役所広司の選択は大正解で、人気爆発。彼は一夜にしてスーパースターになった。しかし芸名どおり彼は堅い性格のようで、スタッフが“遊び”に誘うと、一年前に結婚した姉さん女房に「石鹸の匂いをさせて帰ると叱られますから」と断っていたそうだ。どんな遊びですか。今や「孤狼の血」であんなことやこんなことまでやっているのに。

「おんな城主 直虎」でも、信長の狂気と家康の忍従を象徴した本妻の築山殿を演じたのは池上季実子。長男信康に宅麻伸、秀忠に勝野洋。柳生宗矩に夏木陽介、濃姫に藤真利子、織田有楽斎に山本耕一(ぴったり!)、秀吉は3Bつながりで武田鉄矢、真田幸村に若林豪、今川義元に酒田の誇り成田三樹夫、石田三成に鹿賀丈史、淀君に夏目雅子、千姫に石原真理子!

他に、わたしが好きだった奈良富士子八千草薫、高橋恵子と豪華なことだ。視聴率はもちろん高かったけれど、わたしは久米宏と横山やすしという強力コンビのTVスクランブルを選択していたのでした。

その26「山河燃ゆ」につづく

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ふたたび「万引き家族」 | トップ | 「戦争と人間 第一部 運命... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

大河ドラマ」カテゴリの最新記事