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「マー姉ちゃん」の主役は、長谷川町子(つまり「サザエさん」の作者)の姉。渋いところをついたなあ。
演じたのは熊谷真美。つかこうへいの前夫人ですね。彼女の妹が熊谷美由紀なので、松田優作は義理の弟ということになる。ということはつまり松田龍平と松田翔太が甥っ子だ。すごいな。真美と美由紀の姉妹は、だからどちらも韓国の血をひく天才と結婚したわけだ。
このドラマで注目すべきは、町子役が田中裕子だったこと。いまや大女優となった彼女のデビュー作だったのである。ステップアップの契機となったのが「おしん」だし、以降も「わかば」そして現在の「まれ」にも出演しているので、彼女こそザ・朝ドラ女優と言えるかもしれない。
うーん、でもそんなレッテルが似合わないくらいの演技派になっちゃったからなあ。「いつか読書する日」の哀しき牛乳配達、「深夜食堂」における怪演は忘れられない。
あ、ヌードがらみで言えば、「北斎漫画」でいきなりフルヌードになっていたし、「天城越え」における、志願しての自前の放尿シーンなど、気合いの入ってる人なのでした。タモリの「笑っていいとも!」に出演したときは
「あたし、見えないところがいいって言われるの」
と、お昼から艶っぽいことを言ってくれてうれしかった。タモリ、びびってました。
「マー姉ちゃん」は好評で、視聴率が落ち込んだ朝ドラを復活させたのは「ゲゲゲの女房」だったのだから、漫画家の自叙伝は朝ドラ向きなのかもしれない。
さくらももこの自叙伝はもうやっちゃってるから(「さくら家の人々」主演は富田靖子でした)、「エースをねらえ!」の山本鈴美香はどうかな。ダメか、新興宗教の教祖さまになっちゃってるから。「ガラスの仮面」の美内すずえはどうでしょう。アシスタントだった魔夜峰央やくらもちふさこを誰が演じるのか楽しみじゃないですか。いっそ「ガラスの仮面」を朝ドラでやるのはどうだ!あ、こっちはテレビ朝日がやっちゃってたか。
つづく「鮎のうた」(79年後期)は花登筺作品。誰だ花登筺ってですって?以下次号。
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