第39回「虎松の野望」はこちら。
うわあ。今回のタイトルは『あれ』からいただいたんですよね。いいのかなあ、大河ドラマ(このときは「獅子の時代」~「おんな太閤記」)の真裏の番組だったのに。
あ、そうか。リメイクもあってそちらは森下佳子さんが脚本だったんだ。セルフパロディはまことにけっこうだと思います。そのうちに一文字で「陣」とかいう回もあるかも。カズオ・イシグロがノーベル賞を受賞したいきおいで、最終回のタイトルが急遽「おとわを離さないで」になるのもありかと。
前回の視聴率は11.7%と久しぶりに的中。今回は草履取りのお話なので、太閤記どんぴしゃのつくり。
草履番すらまともにできないのかと軽侮される万千代(菅田将暉)。松下常慶(和田正人)は、井伊の名を捨てて跡継ぎとして復帰しろとストレートにからむ。怖いものなしの万千代をいさめようと直虎は浜松まで出向く……。
家康も松下源太郎も、のちの直政に期待していることで万千代のわがままを許す。このあたりはさすがにいい感じ。津田寛治を起用したのはこの回のためだったんですね。直親の遺児と小野の嫡男がタッグを組んで井伊をもり立てていく経緯は、このドラマにとって一種のゴールだ。
でもそれ以上に、脇に回った柴咲コウは、ようやく美人の本領発揮。これまではコスチュームプレイだったけれども、これからは本気で美しさを前面に出せる。加齢とともに徐々にすっぴんに近くなっているのは、さすがポンズダブルホワイトの人。
あのぉ、でも草履をあのような方法でお偉方に提供するのは、実は怒る人も多いんじゃないのかなあ。今回の視聴率は12%超えと読みました。
第41回「この玄関の片隅に」につづく。