第27話「龍馬の大芝居」はこちら。
前回の視聴率は17.3%。意外にのびなかった。それ以上に今日はとんでもない日なのでもっと読めない。参院選はある、W杯の決勝はある、という具合。そしてそれ以上に大相撲中継がない、というのも実は大きいかも。いつも見ている父親は、なんかさみしそうにゴルフ中継なんかながめていた。あわれな。
同じことが幕末にも言えるかも。確かに政治エリートである志士たちは、ある程度の“情報”をもっていたから国難に対処する気概をもてたかもしれない。でも大衆は?
ひょっとしたら究極の政権交代である明治維新において、わたしの家のような農家は、ちょんまげがなくなったことの方が大きかったのかも。
第二部の最終回である今夜は、武市半平太と岡田以蔵の最後。ぶっちゃけ、ちょっと泣けました。武市の牢獄にやってきた山内容堂は、「おまんとわしは似ちょる」とこれまでの苦悩を吐き出す。
「幕府に対する疑問があっても、忠義の心は……」賢い人間だからこその苦悩か。武市と鯨海酔侯の限界をみずから吐露させるあたり、福田靖の“わかりやすい”脚本爆発。切腹前に武市と龍馬を会わせる強引さ(笑)
しかし武市半平太の悲劇は、彼の夢がことごとく実現したという事実で中和されていく。龍馬は日本を変え、弥太郎は誰よりも出世していくのだし。
さて、これまでは“女性に庇護される”“誰からも愛される”“性格のいい”龍馬がフューチャーされてきた。でもいつまでもそれではどんづまりなので、いよいよ腹芸もかます坂本龍馬が表に出てくる。ぷは。ようやく中年男向けのドラマになってきたかも(笑)。オンエアの3時間前までFMでウンコ話を炸裂させていた福山雅治もやりやすいだろう。
ってことで視聴率は……うーん天候不順もあって在宅率は高いだろうし、選挙特番へのブリッジとして機能するだろうから20%ジャストと読みました。
第29回「新天地、長崎」につづく。