ウチの学校の事務だよりシリーズ最新作です。
08年8月号「年金の不思議Ⅱ」はこちら。
だいぶ遅くなりましたが、今日付けで7月と8月の出張旅費が振り込まれていますので確認してください。しかしまず気づくのが
「あれ、こんなに出張少なかった?」
だと思います。それはなぜか……
この4月1日から、出張旅費が直行直帰すると“調整”と称して減額されることになったのは前にお伝えしたとおりです。お役所言葉では「自宅発着の旅行命令及び旅費と通勤手当の調整」なる小難しそうなネタ。実際に運用が始まったら予想以上にめんどくさかったのです。ちょっと説明してみましょう。
まず(ウチの学校には一人もいませんが)電車やバスで通勤している職員を想定してみましょう。この人は酒田市街からバスに乗って宮野浦まで通っていて、通勤手当は酒田~宮野浦間のバスの定期券相当額が支給されています。この職員が文化センターに出張する場合、これまでは「宮野浦→酒田」250円+「酒田~宮野浦」250円=500円の往復運賃が支給されていました。しかしこの人は定期を持っているので、わざわざバス代を払わなくてもいいはず。
つまりまったくの無料でこの出張に出かけることができる。だから旅費を支出することはまかりならん!というのが今回の改正の趣旨です。まあ、納得はできる。マスコミがぶっ叩いたのはこの部分でしたし。
今度は自家用車で通勤する「酒田市街」に住んでいる職員を考えてみましょう。実は半数以上の職員がこれに該当します。この「市街」というのがなかなかくせもの。旅費の基準で「酒田市酒田」と呼ばれる地域なのですが、中学校の所在地で考えると理解してもらえるかも。「酒田市酒田」に存在する中学校は、一中、二中、三中、五中、六中です。
ところが、三中学区には「酒田市日本海病院」、五中には「酒田市宮海」など、県の機関があったりすると違う基準地になるところもあるので要注意。
「オレは旧市の人間だ。街っ子だっ!」
といくら主張しても違う場合もありますからね。で、この人たちはおおよそ3~6㎞の通勤距離に見合う手当を受給している。彼らが文化センターに出張したときはどうなるか。
県の説明はこうなっています。
「通勤手当が交通用具(自家用車等)で認定され、旅行を交通用具で行う場合→直行又は直帰の場合、通勤手当認定距離を旅行の距離から減じて車賃を計算する」
ここで問題になるのが、それでは「酒田市宮野浦」と「酒田市酒田」の間の県が考える距離は何㎞なのかです。
2.8㎞なんですよ。
いったいどこを起点にしているのか不明ですが、「酒田市酒田」に住んでいる職員で通勤距離が2.8㎞を下回っている人はいません。ひとりもいません。ゆえに、全出張の半数以上を占める「酒田市酒田」の場合、ほとんどの人が旅費ゼロになり、指定口座に振り込まれなくなってしまったというわけです。
※実はもっとめんどくさい計算なんだけどそれは次号で。
※2.8㎞……前にも説明しましたが、出張で自家用車を使うのはあくまで特例。したがって基準地間の距離はバスの停留所間を測定したものと推測できます。この場合は、宮野浦~御成町のようです。こんなに短いかなあ。
画像は「20世紀少年」(‘08 日本テレビ 東宝)
20th century boy
まさか日本映画でボブ・ディランの「ライク・ア・ローリングストーン」が流れるとは思わなかった。かなりの使用料がかかったろうに。日テレの本気ぶりがこれだけでもわかる。
で、おばあちゃん役で研ナオコが出ているんだけど、どうみても金曜7時半のカックラキン大放送でやっていた「ナオコばあちゃんの縁側日記」なのには笑った。さすが日テレ。まさか第二部に刑事ゴロンボ役で野口五郎は出てこないだろうな。