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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ヘアーの不毛~その5「愛についてのキンゼイ・レポート」Kinsey (’04 米)

2008-07-21 | 映画

「オープン・ウォーター」篇はこちら

Kinsey これまで日本の後進性をあげつらって来たけれど、実は先進国に見えるアメリカにしても、とんでもない状況だったことを証明する映画を。

 動物学者アルフレッド・キンゼイは、敬虔なキリスト教徒である父親の抑圧のもとに育った過去を持つ。昆虫の生態を研究する彼は、セックスについて学生たちがあまりに無知で禁欲的であることにショックを受け、その性の実態を約18,000人の白人アメリカ人に個人面接することで実証する。これがかの有名なキンゼイ・レポート。内容はショッキングだった……

・大学卒の女性の57%が夫にオーラルSEXをしていた
・成人男性の96%、成人女性の85%がマスターベーションをしている
・成人男性の37%、成人女性の13%が同性愛の経験がある(性交を伴わない悪ふざけの体験も含む)
・農村部少年の六人に一人は動物と性的接触をしたことがある

……あくまで、アメリカの話ね。そんな実態でありながら多くのアメリカ人はクンニリングスを汚らわしいものと感じ、オルガスムスの何たるかも理解していなかったのだ。レポートはベストセラーになり、キンゼイの名は高まるが、しかしレポートが女性篇となったあたりから風当たりは強くなり……

 かなりエキセントリックな人物だったであろうキンゼイを、リーアム・ニーソンが端正に演じていてすばらしい。妻と静かに森を散策するラストなど、渋い。

ヘアはもう、いたるところに出てくるので(^o^)☆☆☆★★

次号は最終回「インサイド・ディープ・スロート」。

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ヘアーの不毛~その4「オープン・ウォーター」Open Water(‘04 米)

2008-07-21 | 映画

「サイドウェイ」篇はこちら

 「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のような、という表現は(少なくともわたしには)ほめ言葉でも何でもない。とにかくひどい映画だったから。でもこの作品にはいつもその形容がついてまわる。低予算と一発アイデアだけで突っ走ったことだけは共通しているから仕方がないか。でも、CGも使わずに本物の鮫に囲まれた撮影はひりつくように怖い。本物の恐怖。ヘアが出てくるのは主演二人のベッドシーンです。

そのシーンで、二人の関係がみごとに象徴される。うまい☆☆☆★★

次回は「愛についてのキンゼイ・レポート」。

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ヘアーの不毛~その3「サイドウェイ」 Sideways (’04 米)

2008-07-21 | 映画

「美しき諍い女」篇はこちら


 離婚した妻への未練が断ち切れない男(ポール・ジアマッティ)と、女と見れば声をかけずにいられない男(トーマス・ヘイデン・チャーチ。なんと「スパイダーマン3」のサンドマンです)のロードムービー。でも意外なことにずーっと同じモーテルに泊まっているのでした。どこがロードムービーだか。ワインのうんちくが彼らの人生とどう関わっているかまでは読みとれず。見所はポール・ジアマッティの泥酔ぶり。ヘアが出てくるのはナンパ男がレストランのウェイトレスとベッドインした翌朝、財布を取りに女の家に戻って(笑)、激怒した亭主が裸で追いかけてくるシーン。

こんなとき、ぼかしがある方が怖い(理由は言えない)☆☆☆★★★

次回は「オープン・ウォーター」。

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