「オープン・ウォーター」篇はこちら。
これまで日本の後進性をあげつらって来たけれど、実は先進国に見えるアメリカにしても、とんでもない状況だったことを証明する映画を。
動物学者アルフレッド・キンゼイは、敬虔なキリスト教徒である父親の抑圧のもとに育った過去を持つ。昆虫の生態を研究する彼は、セックスについて学生たちがあまりに無知で禁欲的であることにショックを受け、その性の実態を約18,000人の白人アメリカ人に個人面接することで実証する。これがかの有名なキンゼイ・レポート。内容はショッキングだった……
・大学卒の女性の57%が夫にオーラルSEXをしていた
・成人男性の96%、成人女性の85%がマスターベーションをしている
・成人男性の37%、成人女性の13%が同性愛の経験がある(性交を伴わない悪ふざけの体験も含む)
・農村部少年の六人に一人は動物と性的接触をしたことがある
……あくまで、アメリカの話ね。そんな実態でありながら多くのアメリカ人はクンニリングスを汚らわしいものと感じ、オルガスムスの何たるかも理解していなかったのだ。レポートはベストセラーになり、キンゼイの名は高まるが、しかしレポートが女性篇となったあたりから風当たりは強くなり……
かなりエキセントリックな人物だったであろうキンゼイを、リーアム・ニーソンが端正に演じていてすばらしい。妻と静かに森を散策するラストなど、渋い。
ヘアはもう、いたるところに出てくるので(^o^)☆☆☆★★
次号は最終回「インサイド・ディープ・スロート」。
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