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2013 9/1の拝観報告


講座での写真の掲載は禁止なので、今回はなし

3日目。
AMはやはり講義です。
この日はシンポジウムで、お題は「重森三玲と森蘊(おさむ)」です。
シンポジストにはもちろん重森千さんもおられました。

在野の三玲と官学の森蘊、芸術の三玲と学術の森蘊。
面識ある2人の対比が面白かったですし、重森三玲という方の背景がよく分かりました。
どうしてああいう感じの作庭になったのか、というあたりも。
しかし本当に庭園の勉強をするなら、「日本庭園史図鑑」と「日本庭園史大系」ぐらいは目を通しておくべきなんでしょうね。
議論のな中でも頻繁に引用されていました。
さすがに僕にその時間はないですが(笑)。

そしてこの日の昼食は岡崎道で下車です。
昼食の詳細は明日です(笑)。

午後の集合場所は東福寺の書院です。
昨年春に、洗耳泉という庭園が公開されたところです。

ここで少し東福寺のご住職からお話があり、東福寺の方丈庭園を観ました。
これだけなら”なんだ”と思われるでしょうが、この日は重森千さんが一緒です!
自由参観でしたが、重森千さんのまわりに数名で張り付いて!?いました(笑)。

するとこの庭園の裏話や重森三玲さんのお話をいろいろしてくださりました。
その中の1つですが、方丈の西庭にはサツキの”井田市松”があるのをご存知でしょうか?
四角いサツキの刈込が立体的に市松を成しています。
しかしあれは元々、地面と同じ高さの平面的な(フラットな)市松だったんです。
作庭当時昭和14年の写真を、重森千さんがi-Padで見せてくださいました。
それが長い年月をかけてサツキが成長した結果、今のように立体的になってしまったのです。

ああいうのは言われないと分からないですね。
やっぱり庭園は生きています。
他にもいろんなネタがありましたが、これは今後のアマ会で東福寺に行った際にお話します(笑)。
かつては11代目 小川治兵衛さんと洛翠庭園を歩き、今度は重森千さんと東福寺方丈庭園を。
こういう深く関わっておられる方の質問への受け答えは、当然ながら”返答の深さ”が違いますね。
幸せ者です(笑)。

そして次に移動しましたが、その間で話しかけてくださる方も何人かおられ、当初に比べれば随分リラックスしてきました。
その中のお1人が「お仕事はなにをしておられるんですか?」と聞かれました。
僕は「いや、造園とかそういうんじゃないんです。”医者”です」と答えると「え、”石屋”さんですか」といわれました(笑)。
そうですね・・・あのシチュエーションなら、その方が自然でした(笑)。

さて次の龍吟庵でも重森三玲作の庭を観て、最後は龍吟庵の隣の即宗院でした。

即宗院は毎年11月に特別公開をされています。
昨年は諸事情でなかったですが。

さてここのご住職は造園にもご造詣があり、「お庭は春夏秋冬、朝昼夕晩、晴れ曇り雨雪の各条件で観ないと分かったことにはならない」とおっしゃっておられました。
そうなんですよ。僕も以前からそう思っていました。
季節、時間、天候、それぞれが違うとまた違った側面が見えるんですよね、庭園って。
場から僕も何度も行くんでしょうね。

アマ会でなら庭園には詳しいほうですが、今回は末席。
こういう経験もまた面白く、勉強になるものでした。

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コメント ( 6 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
石屋? (京極堂)
2013-09-05 22:41:40
大ウケです(爆)!
素晴らしい経験がまた一つ増えましたね。こちらにも、ビンビンその余韻が伝わってきます。
「蘊」しばらく(今でも?)読めなかった…心の中で、失礼だけど「ウン、ウン」さんて…庭園史研究の権威に失礼ですね。
 
 
 
お昼御飯予想(笑) (takuya)
2013-09-05 22:48:29
グリル小宝に一票(笑)
 
 
 
至福の時 (KEI)
2013-09-05 22:50:25
ご報告ありがとうございます。
三玲の庭で超人気の重森千先生と共有する時・・・至福ですね。
私も以前ご一緒したことがあります。
10/17と10/20に佛大の庭園講座で現地ゼミナールがありますが、今度の講座に出るまでどこへ行くのか発表されません。
1回1か所1時間で3000円ですから、京都造形大の講座の場合現地3か所と講義で1日1万は妥当なお値段なのでしょうね。
 
 
 
京極堂さま、KEIさま (amadeus)
2013-09-06 05:56:44
当初は行くべきか迷いましたが、行ってよかったです。

「やらずに後悔するするよりは、まずはどうなろうとやってみる」
ほうが、僕の性分にはあっているようです。

もちろん「やらなきゃよかった」って思う時もありますが(笑)。
 
 
 
石屋って! (2級のほう)
2013-09-06 23:50:24
って書こうと思ったら京極堂さまが先に突っ込んでおられましたね。それにしてもジヘイ派のamadeusさまがミレイ庭の鑑賞とは恐るべしですね。この講座参加者であれば石屋に間違われるのも仕方ないですね。。
 
 
 
Unknown (ruri)
2013-09-07 08:55:58
重森千さん、四条の佛教大の庭園講座でお話を伺ったことがあります。
造形大の庭園講座はずっと気にしながら・・参加費用と参加されるメンバーのレベルの高さに臆して応募できていません。

やっぱりamadeus様はいろんな意味ですごいなぁと、最近はなかなかお邪魔できないこのブログを訪ねるたびに思います。
ずっとずっと続けてくださいね♪
 
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