卒業式や入学式のこの場面はマスク着用がお勧めでこの場面では外していいですよとか。
給食の時間に静かに黙って食べる必要はありませんよとか。
結婚したら奨学金の三分の一の返済が免除されますよとか。
出産したらもう一度奨学金の三分の一の返済が免除されますよとか。
こんなことを、政治家やトップレベルの官僚たちが大真面目に考えてるとか。
私案とはいえ全国民に発表しちゃうとか。
虚構新聞か笑い話としか思えなかったのは私だけなんだろか。
そんなんだから、誰も自分の頭で物を考えるということをできなくなってるんじゃないのか。
そんなんだから、ジェンダー平等だのダイバーシティだの声高に叫んでる割に世界最低レベルなんじゃないのか。
友人が出ているオペラを聴きに行ったときのこと。
花粉症がひどかったので外にいる間にマスクのまま死ぬほどくしゃみをして、
開場したてのホールの、2階ロビーに上がって、
吹き抜けに面した換気抜群の周りに誰もいないソファの片隅で、
マスクを外して大量に洟をかんで、ぐったりしたので、
ほんのひととき、ただ黙ってそのまま息を整えていたら、
すかさずホールスタッフの若いおねえさんが近づいてきて、
「マスクはお持ちですか?」と注意された。
もう一度言う。
換気抜群の、周りに誰もいないソファの片隅で。
ただ黙ってそのまま息を整えていただけで。
「マスクはお持ちですか?」と注意された。
不愉快を通り越して、客席にも入らずに帰ろうかと思ったくらいだったが、
そもそも、スタッフ個人が判断するとこれほどの体たらくになってしまうということが、
恐ろしいほどゆゆしき事態なんじゃないのか。
とても多くの人が、人として、激しく劣化している、と思えてならない。
こんな調子だから、今日も今日とて、
当たり前のことが当たり前にできていない人の個別面談をしなければならないのだな。
どうにかしてくれんかね。まじで。