ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

声に出さないで読む大阪弁

2008-01-10 20:24:29 | ヒイラギのひとりごと

逆に言うと、声に出して読まないほうがいい大阪弁。

正月休み、チチの書庫で発見した黒川博行の最新作「暗礁」。
面白いんだ、コレが。
シリーズ前作の「国境」も、やっぱりチチの書庫からかっぱらって読んだのだが、これでハマった。
昔、一度だけチャンドラーを読みふけったことがあったが、ケンカするくらいなら回り道タイプのヒイラギ、2,3冊で飽きた。

――なんだ、日本のハードボイルドにも、面白いのがあったんじゃん。

そう思えたのは、大阪人が書いてる大阪弁だったからだろう。

ヒイラギ釘づけの登場人物は「ヤ」の付く自由業のおっさん“桑原”。
このおっさんのセリフが徹頭徹尾、笑っちゃうまでに無茶苦茶。
その無茶苦茶かげんが、自由業的大阪弁で書かれているから、たまらなく面白い。

でも、きっと。
この面白さは、関西人が読むのでなければ分からんだろーなー。

文庫本にしては分厚いうえに上下2冊に分かれている大作だが、
通勤電車で座れようものなら、1駅や2駅は乗り過ごしてでも読みふけってしまう。
時々ぷっ、と吹き出しては、周りの乗客に不審がられることも請け合い。

ただし、注意点が1つ。

決して声に出して“桑原”のセリフを読まないこと。
それこそ、

「何ぬかしとんじゃ、われ」

とインネンつけられて、無傷で家には帰れませんぞ。

コメント
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