秋はアキアカネがとくべつにお似合いです。わたしの住む地域はアキアカネが激減。とても寂しい思いをしながら,今だからこそ探してみようと思い立ちました。できれば田園風景でそれを目撃して,写真に収めたいなあと願いつつ,探してみることに。
ある片田舎。道路を走っているとき,脇に広がる乾田を見ると,棒にトンボがとまっているではありませんか。棒は鉄製。稲が育っている時期,シカの被害を防ぐためのネット用に立てられたものです。車をから降りて確認すると,棒先にアキアカネがとまっていたのですが,なんといずれの棒にもいたのです。これにはびっくり!
すてきな被写体との出合いです。棒の高さはわたしの背ぐらい。すこししゃがんで見上げる格好で撮りました。翅をとおして見える白雲がいいですね。
トンボはまったく逃げようとしません。向こうに稲株がずらり。
棒を脚でしっかりつかんで,腹端をぐっと反り上げました。お陰様で,見慣れない構図をものにできました。
こんなにトンボがいる風景がまだあることにびっくり。こんなに自然が残る地域があるふしぎを思い,うらやましく感じました。