自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャガイモの挿し葉,挿し木

2014-05-30 | ジャガイモ

ジャガイモとサツマイモは,よく比較の対象になります。ジャガイモは塊茎でナス科植物,サツマイモは根塊でヒルガオ科植物であることが基本的な相違点です。

今は,ジャガイモは花が咲き,塊茎が膨らんでいる時期。つまり成長真っ只中というわけです。それで,おもしろ実験観察を試みることにしました。これはとても簡単でもあり,印象に残る実験です。ぜひブログにお立ち寄りの皆様方にもお勧めしたいと思います。タイトルにあるように,挿し葉,挿し木をするという内容です。

今日(5月30日),下写真のように葉を採集しました。葉が1枚から数枚のもの,さらに枝そのままのもの(頂芽を切除しておく)を,各種準備しました。これらの葉に,下部の節が付いた状態にしておきます。 ポイントは,蕾から開花前までのもので,充実して伸び切った葉・枝を使うこと。


加工した葉・茎を植え,十分灌水しておきました。このあと,強い日差しを避けるために遮光シートで覆いました。 


結果はすでにわかっています。ストロンが出てこないものの,地中の節にある腋芽が発達してきます。ストロンの先の塊茎とそっくりに肥大化! 葉が光合成によってデンプンをどんどん製造するものの,植物体が大きくなる方には回されず,それを腋芽の成長に費やすほかないのです。地中であっても,そこに根が生じることはありません。

こういう実験観察を裏付けにしながら,ジャガイモの特性について学ぶ意味は大きいでしょう。ことば先行型で「ジャガイモは茎,サツマイモは根」なんて覚えるだけでは頭でっかちになるだけです。親子で試すことは大いに値打ちがあります。プランターでOKです。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その310)

2014-05-30 | ジャコウアゲハ

めったに目撃することはありませんが,幼虫が思わず落下しそうになることがあります。

下写真の例がそれです。ところが,絹糸でちゃんとからだをつなぎとめています。幼虫が歩いているところをようく観察していると,絹糸を出している場合があります。いつもそうなのか,それはあまりにも小さな世界なので,はっきりとはわかりません。

 
ともかく,落ちそうになることは自然界ではいくらでもありうることです。となると,草むらでそんな事態に遭遇したら,個体は元の食草に戻る保証はありません。戻れなければ,いのちを失うだけです。

そういう非常事態に備えてか,絹糸を吐きながら命綱と心得て歩いているのではないでしょうか。

ずっと以前にもよく似た例を報告しました。この後どうなるか見ていると,あらあら,元の位置に戻っていくのです。くにゃくにゃしながら命綱を手繰り寄せ,がんばって上がっていきました。

つい先日も,アゲハ棲息保護区域で見かけました。コンデジで撮影したものなので,ピントは甘いのですが,資料として貴重なので載せておきます。


 

それらはふしぎな,そして当たり前すぎる風景です。