自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

“出前”科学教室,浮沈子第二弾!

2012-11-24 | 日記

11月24日(土)。科学教室の出前をしました。作るものは浮沈子。会場は自然が満喫できる山間部の小学校。校庭では,イチョウの老木がどっしり立って黄金の姿を誇っていました。

理科室で教室を実施しました。参加者は子ども10人。小学校1年から6年生までの子たちです。

まちが広いため,特定の会場だと来にくい子が出てくるだろうという配慮から,今回は初めての試みでわたしたちの方から出かけて行って,科学のたのしさを伝えようと試みたのです。遠くから参加した子もいました。

前回と同じ展開で進めていきました。少しは子の反応が予想できたので,導入部で手品風の演出をしっかりして雰囲気を盛り上げました。あとはどんどん作業を進めていきました。

科学教室は学校の学習とは異なり,何かをきちんと教えようというものではありません。豊かな自然認識を育む上で欠かせないことで,しかも学校では扱わないとてもたいせつだと思われる点を取り上げ,肌で感じとることを活動の主眼においています。ここでの体験が学校の学びで,何か,どこか生きてくれば申し分ないわけですし,ここでの活動をとおして少しでも科学のたのしさを味わってもらえばまずは成功なのです。

1時間30分後には,みんな,自分の力で完成!

おしまいに,二本のペットボトルをジョイントでつなぎ,水と空気を入れ替える実験。わんぱくっ子Aさんが道具を見て叫びました。「それを反対にしたい。空気と水が入れ替わる!」と。でも同調者はなし。他の子は「水と空気が頑張って合戦をしている。いつまでも入れ替わらない」と言うのです。それでAさんが「したい!」と強く求めたので,してもらいました。結果はスゴク愉快でした。おかげで,この後盛り上がりました。

ざっとこんな内容で,2時間があっという間に過ぎていきました。 

 


虫こぶのことで

2012-11-24 | 昆虫

今夏,勤務施設にやって来る子ら数人から,クヌギの葉に付いた“虫えい”のことで「あれって,何?」と度々問われました。虫えいは別名“虫こぶ”と呼んでいます。

この虫こぶが,敷地の裏にあるクヌギに大量に付いていたのです。それはもう驚くばかりに。そのとき,虫こぶの説明をして,中を切って見せました。クヌギエダイガタマバチの卵か幼虫が入っているとばかり思っていたのですが,肉眼では姿は定かではありませんでした。子らには,とてもふしぎなものに見えたでしょう。わたしにもすっきりしないままに終わったのでした。

話は変わります。わたしの印象に残る虫こぶは,少年期の記憶にさかのぼります。

雑木林に行ったとき,クヌギ類の切り株から育った枝に大きな球形のこぶができていたのです。あちこちにありました。おかしなものだなあと思いながら,「ちょっと割って,中を確かめてみよう」という気持ちになりました。それで,割ると大きな家に小さな部屋が一つ。その中に,白い小さな幼虫がからだを曲げて,ちょこんと入っていたのです。

それを見たときは驚きました。それで,どんな虫が卵を産みつけて,どんなふうにしてこぶができたのだろうか,木には迷惑な仕業ではなかろうか,そんなふうにほんとうにふしぎに思った記憶があります。おとなになってわかったのですが,仕掛けた虫はクヌギエダタマバチだったのです。 

子どもたちから質問を受けて,それ以来,虫こぶのことが気にかかっています。それで,歩いていても目にとまるようになりました。ヨモギの虫こぶはありふれています。種類はいくつかありますが,わたしのような初心者はそういうことは余り気にせずに観察すればいいと思っています。

ヘクソカズラの茎が紡錘型に膨らんだものもよく目に付きます。この正体はヒメアトスカシバです。

 

虫こぶはその他いろいろあります。わたしにはわからないものばかりです。入門書があれば腑に落ちる手がかりが得られるかもしれません。手がかりが得られれば,追求のしかたが消化不良のままになる心配が少なくなります。そんなつもりで,買い求めたのが『虫こぶハンドブック』(薄葉重著,文一総合出版刊)。これがまた実にコンパクトで,役立つのです。ありがたい,ありがたい。 

ネット検索もいいですが,本のページをめくるたのしみはそれには代えがたいものがあります。

こんなわけで,これからは虫こぶにも目を向けていこうと思います。