自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

カナブンの幼虫,その後

2012-11-03 | 昆虫

10月21日に,カナブンの幼虫に関係した記事を書きました。

そのときと同じプランターで,偶然今日(11月3日)見かけたのが下写真に写ったカナブンの幼虫。頭から土の中に潜り込もうと懸命になっている様子でした。それも,からだをUの字に曲げて。それで,わざわざ地面に出てきたのはなぜかふしぎに思いました。 

その場でゆっくり動くので,写真を撮るのに苦労はいりませんでした。おかげで,写真を拡大すると,透き通ったからだがの感じがよく伝わってきます。オレンジ色の気門から,白い線状の管が放射状に広がっています。取り入れた酸素と体内できた二酸化炭素を運ぶ器官なのでしょうか。 

反対側から撮りました。何とか潜ろうと必死なのがよくわかります。 

しばらくして行ってみると,その姿はもう見当たりませんでした。たぶん,土の中に入ってしまったのでしょう。 

土の表面をよく見ると,いくつも穴が開いています。これらは幼虫が出入りした名残りなのかもしれません。調べてみようかなと思っています。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その173)~植木鉢作戦Ⅲ⑦~

2012-11-03 | ジャコウアゲハ

11月3日(土)。晴れ。

昨夕蛹化した個体は,ずいぶん落ち着いてきた感じです。かたちが固まってきて,越冬に向けて準備が整いつつあります。からだの表面はまだ湿っているようです。 

幼虫1個体は寒さに耐えています。動きの鈍さが際立っていて,今日一日同じ所にいました。もう1個体の行方はわかりません。 

今日の最高気温15.7℃,最低気温5.7℃(23時現在)。 

 


ヨモギハムシの恋

2012-11-03 | 昆虫

道端のヨモギに, 青藍色をした甲虫が交尾をしていたり,オス・メスがそれぞれ単独でいたりするのをよく見かけます。近頃,とくに目立ちます。翅の艶が一際金属色を放っているために,印象に残ります。これはヨモギハムシです。

雌雄の区別ははっきり付きます。オスは一回り小さく,メスははっきり大きく見えます。といっても,体長は1cmに満たない大きさです。

食べ物はヨモギやヤマシロギク。ヨモギとの関係が深いので,名をヨモギからもらったのでしょう。また,野菜の害虫とする解説にも出合いましたが,真相はわかりません。

今は活動の締めくくりに当たる時期です。越冬は成虫・卵の両方があるらしく,交尾をしているのは卵でいのちをつなぐためです。交尾時,下側のメスは翅を上に上げます。結果,腹の背側がむき出し状態になります。まるで肥満型体形そっくり。これはメスの特徴的な姿です。メスが1個体のときも,この格好でいる場合があります。交尾前なのでしょうか,直後なのでしょうか。

もちろん交尾中のカップルもいます。

交尾を終えたメスは地表に下りて食草の根元近くで産卵場所を探し, ここぞという場所を選んで産み付けます(と,ものの解説に書かれています)。ただ,葉や茎に産み付ける例もあるようです。写真で見た限りでは,卵はオレンジ色で細長いかたちをしています。

食草のこんな近くに産卵した結果,春孵化した幼虫は軟らかい食草にすぐありつけるというわけです。小さな幼虫は苦もなくたどり着けます。母親が一定の場所に産卵するという習性は,遺伝子のはたらきによるとはいえ,大したものです。

で,この卵を自分の目で見たことがないので,何とか探してみようかなと思っているところです。