hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

バロック

2008-01-25 22:16:45 | sax関係
午前中は洗足高校の授業。
午後は大学の補講。

今日で年間26回のレッスンを全て終えた。
来年度から年間の授業とレッスン回数が増えるそうで、更に気を引き締めてがんばりたいと思う。

明日は四年生の卒業試験があり、私の生徒もダールの協奏曲を演奏する。
レッスンしていて、この作品に対し、今日になって気がついたことがいくつかあった。

第一楽章初めからサックスによるデクラマンドが続き、吹奏楽との対話、そして徐々に調和、同化し、第二楽章へと続いていく。
第二楽章は「パッサカリア」という曲名、装飾音の多さからバロック音楽を思わせる。
サックスは祈りを捧げる独唱者のようで、さながらカンタータのようでもある。
装飾音では、トリルとトレモロの区別がなされており、通常のトリルに対し、トレモロはバロック特有の補助音からのトリルと考えることができる。
そして32分音符や奇数連符による奏句はトッカータ様式にも思える。

この作品は作曲当初は30分を超える大曲だったそうだが、今では数回の改訂を経て、17~8分のコンパクトな仕上がりとなっている。
オリジナルのバージョンをぜひ聴いてみたいものだが、まずは明日の卒業試験では、この作品のスケールの大きさを表現できるように、がんばって欲しいと思う。

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