hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

訪客

2006-11-24 23:34:04 | 日常
今日はいつもの洗足の日。
いつもなら13時から16時までファンファーレバンドなのだが、先週無事に今年度の授業すべてを終え、この時間帯がぽっかり空いてしまった。
夕方からまたレッスンなので、その間、レッスン室を借りて練習していたら、先日ディナンのコンクールを受けた洗足の卒業生が訪ねてきてくれた。

おみやげとして、コンクールのプログラム、チョコレート、クック・ド・ディナン(*1)をいただいた。
残念ながら一次予選で落ちてしまったものの、初めての海外にいろいろ感動してきたようで、そして何かつかんできたかのような表情だった。
おみやげもさることながら、訪ねてきてくれたことがうれしかった。

私は学生時代、ヨーロッパのチョコレートの美味しさが理解できなかった。
とにかく甘いだけで、板チョコひとかけらで気持ち悪くなってしまう。
その頃は、日本のつつましいチョコレートが一番だと思っていた。

しかし、私も19歳で初海外初ディナンで様々な刺激を受け、色々なものを食べ、その後、海外へ行くたびに刺激と食べ物がセットになって、価値観の変化と同じように食べものの、特にチョコレートへの偏向が大きく変わったのだ。

それはサックスに関しても同様で、これまでは外国人のサックスの音色は汚いと思っていたのだが、実は私の方が、その魅力を理解しようとしていなかっただけなのだ。

私は留学経験は無いが、この三度もトライしたディナンのコンクールで体験したことが、おそらく留学と同じような、貴重な財産となっているのだと思う。



(*1)Couque de Dinant:ディナンの名産品。原料は小麦粉と蜂蜜のみの超固焼きクッキー。本来は非常食。食べるよりも飾って楽しむのが一般的。

最新の画像もっと見る