虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

虎尾の会・古本うしおに堂

2009-10-10 | 日記
古本うしおに堂には店長日記というブログがあるけど、ほとんど書いていない。
やはり、長く親しんできたここのブログの方が書きやすい。こっちばかり寵愛して、むこうはご無沙汰ばかり。

でも、あっちにも書かないわけにはいかない。あっちの店しか訪れない人だっているだろうし(今のところだれも見てないけど)、あっちの店を宣伝する必要もある。どうしたらいいだろう。あつちと、こっち、曜日を分けて書こうか、あるいはカテゴリー別にしようか、などと考えている。

関係ないかもしれないが、小田実は飛行機の中で機内案内の女性に、赤ワインにしますか白ワインにしますか(あるいは、コーヒーにしますかジュースにしますか、だったかも)とか聞かれて、変わらぬ表情で「両方」と答えた、という話を聞き、さすが、と感心したことがあるが、まあ、しばらくは両方やらねばなるまいなあ。


四天王寺の古本市

2009-10-10 | 日記
今朝は、四天王寺の古本まつりに車で行った。

昨年、四天王寺にいったときは駐車場はいっぱいで入れなかったのだが、今日はすいていた。今日から連休なので、みんなは、高速に乗ってもっといいとこ出かけてるのかもしれない。

スペースは、天神さんよりも広く、店も多い。
めざすは100円コーナー。
100円コーナーでは天神さんの方がいい本が多かったと思う。いいのは昨日で売れてしまったのかもしれないが、どれもうす汚れていて、ブックオフでは引き取ってもらえないようなものばかり。要するに売れない廃棄本だ。
でも、その中からいい本を探し出すのが、目きき。

矢田挿雲の「太閤記」全7巻(日本国民文学全集、昭和31年刊)。これは貴重だ。
文庫本にすると20冊分くらいある太閤記。吉川英治の「新書太閤記」が出る前は、これが広く読まれた太閤記だった。
矢田挿雲は正岡子規門下の俳人でもあり、客観的に淡々と書かれた太閤記で、松本清張などもファンだったようだ。

これは読むつもりだ。
どうも秀吉という人が気になる。秀吉という人間は大きな無形文化財というか、ある時期の日本人の芸術的哲学的結晶ような気もするのだ。運がよくて頭が切れて、働き者で、というただの出世男とは思えない。朝鮮に侵攻し、日本社会に差別の秩序を作り、とかの様々の悪評もあるのだが、何者だろう?秀吉という人間の登場は何を意味するのだろう?よくわからない。大きすぎて、その後の日本人もまだよくとらえられていないのではないか。

百姓一揆の本はなかった。

100円コーナーの他は300円、500円コーナーが各店にあったが、100円になれた身にとっては、300円は躊躇してしまうのだ。500円は対象外。

玖村敏雄の「吉田松陰」は300円だけど、買った。

今日の収穫はやっぱり、矢田挿雲の「太閤記」だ。