虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

天声人語の新しい筆者

2007-04-02 | 新聞・テレビから
4月1日から朝日は紙面が新しく変わるそうだ。天声人語の筆者も代わり、4月からは、福島申二氏と冨永格氏になるとか。
冨永格、覚えている。パリ支局長のとき、フランスのデモを「デモさん、ストさん」と市民の街頭運動を揶揄し、水をかけた人物だ。欧州滞在10年とかの新聞社でもバリバリのエリートなのだろう。

4月1日の天声人語。100年前の今日、夏目漱石が入社する、という記事が出た、と漱石について半分くらい書き、そのあとを受けて、100年後の今日、天声人語の筆者も代わった、と書く。新しい筆者の登場を紹介するのに、100年前の夏目漱石の登場を引用するとは、おそれいった。「漱石先生のような明星とはいかない、もとより小さき人である」と書いてはいるが、だったら、漱石を出すのはおかしい。後半は、「そういえば、漱石の盟友の正岡子規は大の野球好きだった」と突然、強引に話を変え、子規の歌の筆者の薀蓄を披露する。最後は、「伝統の上に新しい言葉を刻んでいければと思う」と結ぶ。

筆者は福島申二氏か冨永格氏かどちらなのかは知らない。
しかし、この臆面のなさ、庶民にはとうてい持てない感覚は、冨永格氏だと思うがどんなものだろう。かれなら、こんな文章は書ける。(冨永格は、あのデモについての記事しか知らないのだが)。