らんかみち

童話から老話まで

童話公募に落選しました

2006年12月09日 | 童話
 童話公募にまたも落選! というのはあらかじめWEB上で分かっていて、後は正式に通知が来るのを待つだけだったけど、いざ通知が来てみたら「今更送ってくるんじゃないバカヤロー」と叫びたくなる。
 ところがこれは単なる落選通知はではなく、記念品が付いてくるのだから、すねていると罰が当たろうというもの。
 
 それで早速、送られてきた百貨辞典一冊分くらいの箱を開けてみたら、ローヤルゼリーの試供品、ローションの試供品、蜂蜜一本が出てきた。化粧もしないしローヤルゼリーだのプロポリスなんかに興味は無いし、試供品では童話教室の手土産にもならなんではないか。蜂蜜だけは使えそうだったが、ぼくは蜂蜜があんまり好きでもないので、ほとんど捨てるような感覚で親戚に持って行った。
  
 蜂蜜が苦手なのにはちゃんとした理由がある。あれは確か小学3年生くらいだったと思うが、ぼくが大切にしていた記念硬貨を巡って兄と喧嘩をした。いきさつは覚えてないほどだから些細なものだったろうし、硬貨の額面自体は大した事が無くても、なにかとても腹がたって仕方が無かった。そこでぼくは兄へのあてつけに、記念硬貨にとって最も侮蔑的な使い方をしてやろうと、駄菓子屋でチューブ入りの蜂蜜を買ったのだった。
 
 駄菓子屋のおばちゃんはぼくが出したのが記念硬貨だと分かって、本当にこれで払うつもりなのかと聞いた。一瞬ためらいはしたけど、もう後には引けなかった。「武士は食わねど高楊枝」みたいに、ぼくはやせ我慢をするタイプなのだ。

 つづく