美容と健康に悩む人たちと共に歩む

脂肪肝と胆石の関係

みなさん、こんにちは。

本年に入り、東北大学の山田准教授によって、
メタボリックシンドロームで胆石が増えるメカニズムを解明されました。


メタボリックシンドロームにおいて
脂肪肝により肝臓内の一部の血流が減少し、
肝細胞における酸素不足が引き金となり、低酸素誘導因子HIF-1αが活性化。


その結果、胆汁中への水の排出が低下することが原因で胆汁が濃縮され、
胆石が増えるということが明らかになったようです。
※胆石=コレステロールや胆汁の成分が固まったもの


つまり、肥満によりメタボリックシンドロームと検診で指摘され、
診断基準でない脂肪肝を放置していると、
胆石症を発症することがあるということです。

胆石症とは胆のうや胆管の中に胆石ができる病気で、
多くは無症状ですが、みぞおち辺りに急激な腹痛を伴う可能性もあります。


ダイエットにより脂肪肝はかなりの率で改善が見込めますので、
くれぐれも脂肪肝にならないよう
ダイエットをすることが一番大切なことと言えるでしょう。


では。

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とろろ昆布

みなさん、こんにちは。

本日はお味噌汁やうどん、おにぎりにプラスし旨みを出す食材
「とろろ昆布」
のお話しをしたいと思います。


とろろ昆布は通常の昆布を極薄に削っているため、
成分吸収率が高く普通の昆布より食物繊維を多く摂取できます。


とろろ昆布は食物繊維の中でも水溶性植物繊維が豊富で、
昆布のぬめり成分の元となる
「アルギン酸」や「コイダン酸」を多く含んでいるため、
小腸での脂肪や糖分を抱え込み、吸収されないまま体外へと排出してくれる特長を持っています。

またとろろ昆布の色素の一種である「フコキサンチン」には、
脂肪燃焼効果があると言われています。

さらにダイエットの敵といわれる便秘を改善する効果や、
髪の毛のツヤ感アップなどさまざまな美容効果も期待できます。


ただし、糖尿病などの甲状腺機能低下症の方は
昆布のヨードは機能を低下させる可能性があるため、
摂取量には気を付けた方が良いでしょう。


ちなみにとろろ昆布とおぼろ昆布の違いは、
機械で一気に削るのがとろろ昆布、職人さんの手作りの1枚紙がおぼろ昆布だそうですよ。

くれぐれも摂取し過ぎには気を付け、
お食事にとろろ昆布をプラスしてみてはいかがでしょうか。



では。



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フレイル②

みなさん、こんにちは。

先週、後期高齢者の間で増えている「フレイル」とは何かをお話ししましたが、
今週もフレイルについてお話しいたします。

フレイルは多面性を持っており、
① 身体的フレイル・・・低栄養、サルコペニア、ロコモティブシンドローム、口腔機能低下
② 精神的フレイル・・・認知機能障害、うつ、意欲・判断力低下、無気力・無関心
③ 社会的フレイル・・・独居(孤食)、経済手困窮、閉じこもり

から成り立っています。
※ロコモティブシンドローム…運動器症候群の略。「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態になること。


この3つの要素が相互に負の影響を及ぼし、
悪循環(フレイルサイクル)を形成します。


心身活力の低下は加齢のせいだと思われがちですが、
適切な介入・支援(特に食事・運動療法)により、
生活機能の維持・向上が期待でき、フレイルを予防できます。


<フレイルの予防法>

① 食生活
栄養はたんぱく質の摂取量を上げる(腎機能低下の症状がある方は主治医と相談すること)
ビタミンDやカルシウムなどバランスの良い食事を摂取することが大切です。

②  運動
筋肉量が増やすため、有酸素運動と筋力トレーニング(レジスタンス運動)と併用することが大切です。

現在、65歳以上の10%がフレイルであるとの報告があり、80歳以上では男女とも30%を超える人がフレイルであると言われています。
また、女性の方が男性よりもフレイルになる割合が高いとも報告されています。
フレイルは身体的な問題だけでなく、精神・心理的問題や社会的問題を含んでいるため、
その改善には本人だけでなく家族や医療介護が重要になってきます。


では。


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フレイル ①

みなさん、こんにちは。


年齢と共に身体の不調が増えたり、
健康面で不安になったりする方も多いと思いますが、
最近後期高齢者に注意が呼びかけられている「フレイル」という言葉をご存知でしょうか?



糖尿病やメタボリックシンドロームを含む生活習慣病の場合は、
栄養を摂り過ぎて肥満になる「過栄養」が問題となり、
それらを治療するのが私の仕事となります。



しかし、
後期高齢者の間では「フレイル」や※「サルコペニア」を引き起こす
「低栄養」が最近問題となっています。

「フレイル」とは、
加齢に伴う筋力や心身の活力が低下した状態で、
病気の発生や身体機能障害を起こしやすく、
要介護や死亡になりやすい状態のことをさします。


元々「フレイル」は英語で Frailty と書き、日本語訳は虚弱という意味です。

2014年、日本老年医学会が「フレイル」と
提唱したことをきっかけに、基準が定められました。


<フレイルの判断基準>
① 体重減少
② 疲れやすさ
③ 身体活動量の低下
④ 歩行速度の低下
⑤ 筋力(握力)の低下

上記5項目中3項目以上当てはまれば「フレイル」、
1~2項目が当てはまる方は「プレフレイル」と判断します。


次回はこのフレイルの3つの要素や予防法についてご説明いたします。


では。


※サルコペニア…進行性および全身性の骨格筋量および骨格筋力の低下を特徴とする症候群


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