Asian Railway Plaza

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Caloocan工場訪問

2010年10月30日 13時03分17秒 | フィリピン
またまたご無沙汰になってしまい申し訳ありません。本日も前回の続きでフィリピン国鉄(PNR)のCaloocan工場について、簡単に述べていきたいと思います。
Caloocan工場はフィリピン国鉄の起点であるTutubanの北方約6kmのところに位置し、ディーゼル機関車や客車の補修基地としての役割がありますが、現在、Tutubanからのレールは整備されつつあるものの繋がっていません。しかしながら、現在も工場は操業しており、工場内の車輌を少しずつ整備し、Caloocanまで整備された暁にはこの工場内の車輌たちも活躍するのではないかと推測されます。
今年1月の時にもCaloocan工場を訪問しましたが、9月のフィリピン訪問時においても再び訪問してみることにしました。この工場内の見学や撮影については、Tutubanにある本社で許可を得なければ入ることができず、かつ正当な理由がないかぎり入ることは難しいようですが、たまたまCaloocan工場長が本社におり、この方に正当な理由(趣味のためだけですが)はありませんがお願いさせていただき入ることができました。

工場の正門にはセキュリティーガードマンが常駐し、入る際にはIDカードもしくはパスポートの提示が求められます。


現在、この工場内には確認できたものだけで、DLが12両、JR九州からNorth Rail用の車輌が5両、JR東日本のオハ12-801、寝台車のようなPC-286、検測車のIC-888、TA-5が駐留しています。1月の訪問時に見た12系の7A-2024と三角屋根の1両の姿は見当たらず、どうもスクラップされてしまったようです。
DLについては塗装変更が実施され、下の写真のように白系を基調としフィリピン国鉄のロゴが車体に描かれています。現在のところこの新色に変更されたものは917、921、5007の3両のみであり、今後は残りの9両についても整備と同時に新色に変更されるものと推測されます。


JR九州からのNorth Rail用12系はNR-02、03、04、06、07が確認でき、どの車輌も傷みが激しいですが、今後はPNR用に整備されるものと思われます。オハ12-801につては1月訪問時にアップした写真のようにきれいな姿で残っているのを確認できました。
なお、TutubanではNR-05、08、09の3両を確認しています。


その他の車輌としては検測車(Inspection Car)が確認でき、新幹線のような車輌のほうは確認できませんでした。


それから下の写真は寝台車のように見えるPC-286ですが、窓越しに車内を見ても寝台車かどうか確認できず、車内へも鍵がロックされていて入ることができませんでした。先日のあづまもぐら様からご指摘をいただきました件で、PNRの寝台車を写真で見たことがあるとのことでしたが、もしご記憶の中の車輌がこの車輌と一致するのであれば寝台車かと思われます。



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4 コメント

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断定できませんが (あづまもぐら)
2010-10-31 17:34:42
それっぽいですね。
私がうろ覚えながら記憶しているのは、白黒写真で側面の向かって左エンド側から写したものでした。
掲載なさった車輌も、前方には窓が並んでいますね。車輌の作りも日本製的で、恐らくこれでしょう。銘板などは見当たらなかったのでしょうね。あとは台車に手掛かりはあるかも知れませんね。
よくぞ探されたものと敬服致します。
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PNRの寝台車 (井上)
2010-10-31 19:14:31
あづまもぐら様、お忙しいところコメントをいただき、どうもありがとうございます。
9月に寝台車のような車輌を撮影しておきながら、すっかり忘れていました。もしかしたら寝台車かもしれないということで、妻面の窓から覗いてみたのですが、中が全く見えない状態でした。
また、銘板の方は確認することを忘れてしまいました。次回訪比した際にでも社員に尋ねてみたいと思っております。
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PC-286? (EXAKTA)
2010-10-31 23:21:10
はじめまして。
ふとしたことからフィリピン国鉄に興味をもち、数カ月前よりこちらを訪問させていただいておりました。
キーワードで検索を行うと結構面白い情報が見つかるものでして、
googleで"PNR"などを指定するとURLのみならず、興味深い画像も数多く検索できます。
Inspection Carの工場内での写真を掲載されたのを拝見して、何か情報はないかと検索してみました。
"PNR IC-888"で検索すると蒸気機関車の写真のサイトらしいのですが、
その中で2007年にフィリピンを旅行された方の旅行記が見つかりました。

http://www.internationalsteam.co.uk/trains/philippines01.htm

当時のフィリピン国鉄の車両がどうなっているかが詳細に書かれています。
その中で話題になっている寝台車と"PC-286"らしき記述がありました。
英語が余り得意ではないので、読み間違いがあればお恥ずかしいのですが、寝台車は1979年のインド製となっています。
そして"PC-286"はマルコス大統領が使用していたとなっているような気がするのですが、読み間違いでしょうか。
書かれていることが事実なら1986年の革命の記念として残されているように思えます。
少しでも早くフィリピン国鉄が立ち直っていくのを願っておりますが、やはり車両が足りないのは過去も現在も致命的な問題ですね。
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PC-286 (井上)
2010-11-02 10:29:20
EXAKTA様、どうもはじめまして。
非常に貴重なサイトを教えていただき、どうもありがとうございます。
のちほど、時間のある時にこのサイトの内容を読んで、解明したいと思っております。あわせてフィリピン国鉄の方々にメールで問い合わせしたいと思っておりますので、判明しだい当ブログにてご報告させていただきたいと思っております。

フィリピン国鉄の問題点としては、EXAKTA様のおっしゃるように1つとしては車輌不足があげられます。また、スペアパーツの不足により、車輌のメンテナンスができないということも補修を行っている社員から聞かされ、稼動できない車輌が多いことも問題であります。
とりあえずは非電化ながらも通勤通学輸送ができる体制を整え、段階的に輸送力増強を実施し、マニラ首都圏のMRTやLRTのように大量輸送のできる公共交通機関として変貌することを私も望んでおります。
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