Asian Railway Plaza

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KFW I-9000の現状と今後の活躍

2015年10月10日 22時30分29秒 | インドネシア
先日のBalai Yasa Manggarai(Manggarai工場)訪問の報告に続き、本日は9月のジャカルタ遠征の報告の最後として、KFW I-9000について簡単に述べていきたいと思います。
KFW I-9000は地元の鉄ちゃんの間ではKFWと呼ばれ、ドイツ復興金融公庫からの支援を受け、ボンバルディアの機器を使用し、2011年からINKA(国営鉄道車両会社)で組み立てられ、4両編成10本の計40両が製造されましたが、機器などの不調から本格的に全車両が営業運転で使用されることはあまりないようで、私が滞在した9月6日から8日時点では、計10本中4本のみが使用されていました。
その4本の編成は2本が1編成に組成され、8両編成として運用に充当されていましたが、1編成は環状線のManggarai~Duri間のManggaraiフィーダーに使用されていました。


もう1編成のほうはというと、こちらも軽めの運用でKota~Kampung Bandan間のフィーダーに使用され、Manggaraiフィーダーともに重要な任務から外されていることから、信頼のできる形式とは言えないのかもしれません。


残り6本がDepok車庫などに留置され、運用についているKFWも時々他の形式の編成が使用されているようですので、今後もこのKFWの全車両が使用されることは難しいのかもしれませんが、機器の大規模修繕を実施し、INKA製造の車両の信頼回復ができるのか注目されます。
また、2016年完成目標のスカルノ・ハッタ空港とManggarai間を57分で結ぶ空港鉄道用車両においてもボンバルディアの機器を使用し、INKAで組み立てられると思われますが、このKFWを見ていると心配になるばかりです。


次回はジャカルタを離れ、マニラへと飛びます。