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南武線に新駅設置へ、JRと川崎市が包括連携協定を締結

2015年01月30日 23時10分03秒 | 南武線
昨日、各報道機関から南武線の支線である通称浜川崎線の浜川崎~川崎新町間の地点に15年度末の開業を目標に(仮称)小田栄新駅を設置すると報道がありましたが、本日30日午後、川崎市からその内容について詳細な発表がありました。
詳細については以下の川崎市のウェブサイトをご覧いただければと思いますが、JRと川崎市は「鉄道」と「まち」をともに発展させるために鉄道と沿線のブランド向上、地域の暮らしの安全・安心の向上、低炭素化・スマート化、そして公共交通の利用促進の以上4本のテーマを柱に協力して取り組む内容になっています。

具体的にはその第1弾として、先程も申し上げましたとおり、15年度末の開業を目標に(仮称)小田栄新駅設置に向けて、現地調査や関係各機関との調整に本格的に入るとのことですが、具体的な駅舎施設の規模、駅舎位置、施設機能については未定とのことです。
川崎市発表のこの新駅の概要を見るかぎりでは、1日乗降者数が約3500人を見込んでおり、駅の位置については浜川崎~川崎新町間のほぼ中間地点である小田踏切の前後が想定されております。
また、この地域では商業施設であるイトーヨーカドーや昨年9月にオープンしたコーナンが近くに立地し、集合住宅も建設されていることから公共交通の利便性向上が緊急的な課題ですが、新駅を設置したとしても日中40分間隔の運行では利便性向上と言えるものではないため、南武支線の利便性向上を進めるべくフリークエントサービス輸送についても検討されるものと予測され、小田踏切の立体化についても協議される可能性があるかもしれません。
この他、連続立体交差事業についても協力して取り組むことから、現在、調査、検討が進められている尻手~武蔵小杉間の連続立体交差事業を推進するものと予測され、矢向駅付近の横浜市の協力がさらに不可欠になると思われます。


この新駅設置を契機にさらなる浜川崎線の期待される未来を個人的に想像してみましたが、今後、横浜方面と羽田空港を結ぶルートも計画されるのであれば、同様に南武線を利用して多摩方面と羽田空港を結ぶルートも考えられ、東海道線との交差部に八丁畷新駅が建設される(従来の八丁畷駅は廃止するが、京急との乗換は可能な構造に)気運も高まるのかもしれません。そうなればますます南武線の速達性や輸送力増強、武蔵野南線の旅客化など必要になってくる可能性は大きいかもしれません。逆に川崎~尻手間が廃止される可能性も出てくるかもしれませんし、おおよそ10年前から計画されていた川崎~八丁畷を結ぶ川崎アプローチ線は実現が不可能になるかもしれませんが、この点において自治体の川崎市とJRが連携してどのような未来図を描いてくれるのか楽しみです。

包括連携協定の内容は以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/cmsfiles/contents/0000064/64646/setumeisiryou.pdf