Asian Railway Plaza

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PNR、PT.KAI最新情報

2011年09月26日 14時42分56秒 | フィリピン
大変ご無沙汰して申し訳ありません。
9月14日~23日までマニラ、ジャカルタに滞在し、PNR及びPT.KAIの状況を調べて参りました。今回はなんと言っても日本からの中古譲渡車両が到着するとあって、その点について十分注目してみました。

今回の旅程についてもできるだけ旅費を抑えようと考えましたが、シルバーウィークの期間中ということもあり、CI(チャイナエアーライン)で行っても高いため、成田~マニラ間はJL、それ以遠はLCC(格安航空会社)を使ってジャカルタまで行き、何とか総額9万円に抑えることができました。

大まかな日程は以下のとおりです。
14日、成田朝発(JL)→マニラ午後着
16日、マニラ朝4:35発(3K:ジェットスター)→シンガポール8:10着
シンガポール14:25発(QZ:エアアジア)→ジャカルタ15:05着
20日、ジャカルタ11:20発(QZ:エアアジア)→シンガポール14:00着
シンガポール16:55発(3K:ジェットスター)→マニラ20:30着
23日、マニラ午後発(JL)→成田夜着


まずはフィリピン国鉄の話題から報告しますと、8月上旬まで新潟東港に留置されたいた203系をはじめキハ52や59(こがね)は、9月17日、無事にマニラ港に到着しました。
21日午後にフィリピン国鉄の方にお願いし、Manila Harbor Centerへ連れて行っていただき、その現場へと向かいましたが、船からの積み下ろし作業中、2機あるうちのクレーン1機が動かなくなり、この時点でキハ52系3両のみが積み下ろしが終了し、残りの車両は船に取り残されたままとなっていました。
203系はキハ52や59の下に潜っていたようで確認できませんでしたが、その後203系も無事に積み下ろしが行われたようです。

ゲートの外に留置されていたキハ52系3両を発見し撮影しました。なお、積み下ろし現場内は撮影禁止で、かつこのManila harbor Center内は関係者以外は立ち入りが禁止されています。



203系も積み下ろしが行われ、23日から24日にかけての深夜にTutubanヤードへの搬入が早速開始されました。(写真は斎藤幹雄氏撮影)


到着したこれらの譲渡車両の今後についてですが、塗装については青系に塗り替える予定とのことで、PNRのGMのお気に入りの色が採用されるようです。アルミの203系についても色替えが行われるのか詳細なことについてはわかりません。
今後の運用については、キハ52はビコール地方とマニラ首都圏のコミューターに充当されるようで、ビコール地方で現在活躍している12系運用に充当されるものと思われます。
また、マニラ首都圏のTutuban~Binan間に運行されている12系客車列車Commexに203系が充当されるものと思われますが、ご存知のようにPNRは非電化であるため電源の確保をどのような方法で行うのか、DOST(科学技術庁)の方で調査研究、提言が今後行われるようです。

PNRの譲渡車両以外の状況については、また後日報告したいと思います。


続いて、インドネシアのPT.KAIについてですが、今回は基本的にJRの車両好きな方とご一緒させていただきましたので、103系や203系を中心に報告したいと思います。

まずは103系ですが、前回7月の訪問時にも報告したように低運転台編成はおおががりな検査を受けているため、9月19日現在でもBalai Yasa Manggarai工場内に留置されていました。6両は色替えが終了し、2両(Mc105M'231)が東海色に塗り替えるための準備が行われていました。
そのうちMc153の4両編成は冷房装置以外ほぼ検査は終了し、Tc632は女性専用車の塗装が施されていました。私がマニラに戻ったあとの22日に、この4両編成はBogor線で冷房装置を外したまま試運転が行われました。


一方、高運転台編成は、ジャカルタ滞在中において全く運用に充当されず、Depok車庫に留置されていました。結局、今回のジャカルタ訪問時においては103系の走行シーンを撮影できず少々残念でしたが、思ったよりも低運転台編成の検査時間が長くかかっており、もう一度青系塗装の103系を撮影できて良かったのかもしれません。いずれはこの編成も検査を実施し東海色へ変更されるものと思われますが、高運転台の東海色がどのような感じで出場するのか楽しみです。


103系に続いてJRの車両として2番目に譲渡されたのが203系ですが、先月初めてジャカルタに到着し、一時的にBalai Yasa Manggaraiに留置されていました。整備については全ての編成がDepok車庫で実施されるため整備待ちの状況でしたが、そのうちマト66がKCJカラーへの変更が行われていました。

下の写真は到着したばかりのマト52編成と05系104Fです。


車庫の奥の方には、マト66とマト51編成が留置され、そのうちマト66編成はKCJカラーへの変更が行われていました。先頭車は女性専用車ということで、女性専用車を示す装飾が行われる予定です。


マト66編成は帯のカラーが先頭車以外KCJカラーへと変更されているため、一時的にこのような混色編成を見ることができました。


マト66編成の反対側の前面を見てみるとKCJカラーへの変更が実施されていました。


数日後には下のように投石防止のネットが設置されました。いかがでしょうかこの姿?
(Foto:Mas Adam Faridl al Fath)


また、8月に新潟東港へ送られたマト68と69ですが、9月22日にTanjung Priok港に到着し、早速陸揚げが行われました。残る203系30両については、現地の鉄道会社に聞いても今のところ聞いていないとのことですので、今後、どちらに送られることになるのか気になるところです。
(Foto:Mas Adam Faridl al Fath)



マニラからジャカルタへ行く際にシンガポールでしばらく時間がありましたので、6月に廃止されたマレー鉄道の始発駅Tanjong Pagar駅に寄ってみたところ、駅への入場ができず、一部レールの撤去が行われていました。


以上、大まかに紹介しましたが、時間がある時に詳細に紹介したいと思っております。