ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「親は子を育て、子は親を育てる」・・・そんな絆。

2020-07-27 06:03:57 | 日記
昨晩11時半近くに「テレビ電話」が入りました。
この時刻に、なに?
画面には、ひ孫のUちゃんと、Tちゃんの ひ孫二人と、そのパパが映っていました。
「どうしたの、こんな時刻に?」
と訊ねましたら、お昼寝をし過ぎて、お風呂に入ったのに眠れず、はしゃいでいての電話とのことでした。
私は、久々にテレビでのドラマスペシャル『とんび』(重松清 原作・堤真一主演 初回放送2012年)を観ていたところだったのです。
以前も観た作品ですが、重松清氏は私の好きな作家ですし、この作品も好みに合う作品でした。
また、堤真一さんも、好きな俳優さんですから、最後まで観たかったのですが、テレビ電話の「ひ孫劇場」に取って代わられてしまいました。
「もう切るからね。止める時は どこを押すんだっけ?」
と、まだ慣れない私が、パパ(孫)に訊いたところ、この質問を耳に挟んだ4歳のUちゃんが、
「上の バツ(×) 押して」と、すかさず応えたのです。
4歳に教えられるようになったか・・・ひい婆は、苦笑いをしました。

  《全身の筋力が徐々に低下する難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を発症した女性に頼ま
  れ、薬物を投与して殺害したとして、京都府警は23日、嘱託殺人の疑いで、仙台市泉区の医
  師、大久保愉一(よしかず)(42)と東京都港区の医師、山本直樹(43)の両容疑者を逮
  捕した。》   (毎日新聞 7/24)
何とも、暗く重たいニュースでした。
安藤泰至・鳥取大准教授が、同新聞(7/26)で次の様に語られていましたが、私もそう思います。
少し長くなりますが、引用させていただきました。
  《重い病者や障害者、高齢者などに対し、不幸と決めつけるような考えが進んでいるような
  感じがします。
  これは、生きる価値を、仕事がどれだけできるかというような生産的な能力でばかり考え、
  自分のモノというよりは、私たちがそれによって生かされている「いのち」の本質的な価値
  を考えることが少なくなっているためではないでしょうか。
  ・・・・・・中略・・・・・・自己責任による生き残り競争にさらされた人たちが、より弱
  い人を探して攻撃するような社会になっているのかもしれません。
  私は今回の事件が、安楽死の法制化ではなく、どんな人も生きやすくなる社会について考え
  るきっかけになってほしいと切に願っています。》 と。
また、
  《妊婦の血液から胎児の染色体異常を推定する新型出生前診断(NIPT)が拡大の一途を
  たどっている。
  「命の選別につながる」との懸念をよそに、美容クリニックなどに検査ビジネスとして売り
  込む企業も暗躍。
  対抗して、実施施設を絞ってきた関連学会も拡大にかじを切った。》 (毎日新聞7/24)
こんな、ニュースも伝えられています。
嘱託殺人の疑いで逮捕された医師たちを糾弾したり、安楽死の法制化等を考えるより先に、まず、私たち、ひとり一人が、「いのちの選別」について、しっかり考えてみなければいけないのではないかと思います。

そんなニュースに暗い気分に落ち込んだ私に、前述のテレビドラマ『とんび』の父親の言葉が身に沁みました。
「親は子を育て、子は親を育てる」・・・そんな絆。
妻が、息子の身をかばって、事故死。
残された息子、旭を、ゲンコツと涙で不器用に育て上げていく父親、シングルファーザーの生きざまが、とてつもなく新鮮にうつったのです。
                    〈ゴマメのばーば〉
コメント (2)
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