朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

インキュベーション施設(シリコンバレー)

2012-03-31 | アメリカ2012
米国シリコンバレーは、スタンフォード大学、UCバークレー大学など最優秀な頭脳が集まるだけでなく、リスクマネー(失敗する可能性がある程度高いことを承知で[ハイリスク、ハイリターン]の事業投資資金)を積極的に扱うVC(ベンチャーキャピタル)が多く存在しています。経験豊かなマネジメント専門家、マーケティング専門家、エンジェルと呼ばれる起業メンター&投資家、それらの結果として「スタートアップ」会社が多数生まれています。

こうした起業を支援する環境をすべて統合した「インキュベーション施設」ができていて、有力なところを見学しました。



SunnyvaleにあるPlagandPlayTechCenterです。



シリコンバレーは、世界中でも特別に条件の整った地域なので、世界中から国家機関の支援を受けたスタートアップ、大学の支援、大手企業の支援など、机一つから、数十人規模のスペースまで、各種のメニューがそろっています。

国単位のスペースには「パビリオン」という名称が与えられていて、例えば、カナダパビリオンやエストニアパビリオンなど。なんと福岡県も来ていました。日本の大学もいくつか。



成功して、この「ゆりかご」から巣立った企業が誇らしくリストアップされています。(上の写真はそのリストではなく、ここに入居している企業名)



日本パビリオンは、SunBridgeという会社が運営しています。

入居しているスタートアップ会社や人々、その紹介者を集めて定期的に各種イベントがあり、単なる親睦会に留まらず、「エレベータ・ピッチ」コンテストでは、VCを含む投資家や大手企業をあいてに、ビジネスプランのプレゼン大会が行われています。

クラウド技術の発展、ネットによるマーケッティング、リスクマネーの集積、多様な人材の集合などで、起業の敷居が非常に低くなっていると聞きました。

こんな施設と人びとのネットワークを創り上げたのは、なんとパルアルトでペルシャ絨毯を販売していたイラン人実業家です。この人がこの地にて売りに出された大企業のデーターセンタービルを買い取って、こんな新商売を始めたのです。

ITイノベーションの核心には、こんな人間中心の「ローテク」が集積したサポート機能が有効かつ必要だということが実証されています。

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