ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

8月15日の夜会

2015年10月01日 | CHILDHOOD in KR

 

日本で本屋巡りをしてた時、タイトルに惹かれて買った本、

沖縄にある小さな島で戦争の最後を生き延びた兵士の「語り」が本の9割。フィクションだけれど、とってもよくできてる。

「戦争は極めて個人的な体験である」というメッセージが伝わってくるけれど、「優秀な兵士は差別主義者だ」みたいな記述もあって、歴史書というのか戦争について相当読み込んで書いてるんだなと思う。子供達もたくさん出てきて、戦争で被害にあって、その影響を強く受けるのは子供だろうと思う。まさに人身取引されて島で使われてる子供たちもたくさんでてきて、沖縄の少年兵のはなしって、調査が進んでるんだろうかと思うのである。

今、少年兵の勉強をしていて、東チモール真実和解委員会の報告書に圧倒されているところ。お世話になってる先生が委員会で担当していた仕事で、読んだら参考になるって5月頃に講義にきて頂いた時に助言されていたのだけれど、アクセスできなかったりで、やっとダウンロードできたのだ。

http://www.cavr-timorleste.org/

↓プリントアウトした報告書を、製本してもらってる

↓カンボジアって、コピーも印刷もすぐで便利!!

今回の調査では、真実和解員会の報告書ほど立派なものはかけなくても、目標にしたい素晴らしい報告書。

 


死んでも離しはしない・・・・

2015年10月01日 | カンボジアで感じたこと

 

教員室で、男性教員たち10名くらいが休んでたランチタイム(ほぼ全員30代くらい)。それにしても、男ばっかりなのである。

↓最近お気に入り、大学のそばのベトナム料理屋

で、多分わたしがいたから、森進一の歌を誰かがYouTube で流して、「死んでもお前を離しはしない・・・」って歌いはじめたので、「I will never let you go away 」って言ってる、って通訳したら、「How selfish he is!」というレスポンスだったのである・・・カンボジア人って笑わせるなあ。

↓すさまじい色のスープ、でもおいしい

↓ライスペーパーで自分でつつみながら食べるのがなかなか楽しい

でも、「離さない」のが男の嘘だったってところまで翻訳したら、きっとみんな200パーセント納得してたかもしれないかな。

 

 

 


小川町セレナーデ

2015年10月01日 | 女性の自立

 

たまたまみた映画、小川町セレナーデ。

トランスの女性との間に子どもをもうけたシングルマザーが、必死で子育てしながら、子どもはすくすく健康に育ち、本当の父親(トランスの女性)が自分の娘の商売の手伝いをしに戻ってくるという話。

どうしようもない話なんだけれど、下町の様子がなかなか素敵に描かれてるのと、娘が青春時代にいろいろ苦労しながら育っていく様子がたんたんと描かれてるのが楽しい。日本の映画も、なかなかできてるなと感心。

トランスの人との間との子どもかあ・・・面白い設定の映画で、性的マイノリティに対する偏見を減らすことに繋がってるのかな。

トランスの女性としては、絶対に自分が妊娠できないから、それは苦しいのかなあ。それともセクシャリティの問題は個人の問題でもあるから、苦しむ人もいれば苦しむ人もいないのかな。複雑だなあ、人間って。当事者でないとわからないこともあるけれど、そもそも男性は子どもを産めないし、男性として生まれて女性であるほうがしっくりくる人は、リプロでもそこまで望むのかな。むむむ、複雑なのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


戦争期の子どもの調査

2015年10月01日 | CHILDHOOD in KR

 

ついに始まった(と一人で盛り上がってる)、クメールルージュ時代の子どもに関する調査。

↓最初のインタビューは、長年つきあってる活動家仲間に依頼

彼は、わたしが2005年にした調査に”感銘”をうけてくれて、紛争下で女性に対する暴力の被害者に支援する活動にかかわるようになった情熱家。わたしより5歳年上だけれど、仲間としてとっても尊敬しているし大好きな男性で、近いけれど遠い関係をたもってる、とても大切な仲間。異性間では、なかなかそういう関係ってむつかしいので、とても貴重だと思う。

わたし自身も、彼がいなかったら、LGBTの調査もやらなかったかもしれないし、とか、いろいろ考えることがあって、細々ながらも適宜声をかけてくれて被害者保護の活動にさそってくれたのを感謝してるのである。

12歳くらいの時、母親から引き離されて、子どもグループに連れて行かれた時のことや、なぜクメール人がクメール人を殺したのかっていう繰り返しでた学生からの質問にも笑顔で答えてくれた彼。50歳くらいの男性が、「お母さんに会いたくて会いたくて仕方なくって」というような発言をしていて、とても率直な発言に心がゆれたのである。わたしだって男子2人の母親なのだ。

今回の子供時代の調査は、プノンペンでこの同僚のインタビュー(といっても男性なので直接的なターゲットではない)の次は、ラタナキリで調査開始。

コンサルタントの仕事を4つかかえながら、講義もしながら、同時並行で、持ち出ししかないのに一番気合いがはいってる調査。いい調査をしたい。記録を構造化して残したい。体調が不調で懸念事項は数時間ごとにおそってくるんだけれど、なんとか11月まで現場調査をしっかりやりたいな。