外国為替は2種類の通貨間における交換比率を、世界的により多く広く出回っている方の通貨を1として表現したものであることは周知の通りである。
このように表現している交換比率は、通常1=1.2358であるとか1=0.8825などのような数値となるが、これらが1=1となった状況つまり2種類の通貨間で、その価値が釣り合った状態を特別にパリティという。
最近では2002年7月以降、それまで1ユーロあたり1ドルを割っていた相場が、1ドルを上回る過程で1=1というパリティ現象が発生している。最近では高金利通貨で一時は人気を博したNZD(ニュージーランドドル)が、隣国のAUD(オーストラリアドル)に迫りパリティに向けて活気づいたことがあった。
辞書で調べると為替平価という訳が見当たるが、1ユーロにつき1.2ドルで釣り合っていればこれはこれで為替平価であり、マーケット用語としては1対1の特殊な場合を指すのとはやや異なる。
こぼれ話
半ば強制的に1ドル360円から始まった日本の外国為替レートは特殊な例であるが、海外先進国の殆どは、自国通貨が1という立場をとりたがる。もちろん、変動リスクを考慮しなくて済むアドバンテージが取れる側面があることは事実だが、妙なプライドが背景にある。ユーロが誕生する際、ユーロドルとするのかドルユーロにするのかのせめぎ合いは有名だった。
今後、メジャーなペアでパリティが近くに迫る展開があったとき、あまりに地合いが悪くない限り実現に向けて相場が動く確率は高くなるのではないだろうか。特に理由が無くてもそんな好奇心でも動くような、お茶目な側面も為替相場には存在するのも事実である。
日本円は冒頭の立場から、純粋にパリティとなるにはデノミを施す以外に実現性は低いのではなかろうか。先ずは1ドル10円程度という外国為替が実現しないことには始まらない話だが、相場的には全ての桁が5桁で収まる慣習があり、だとすれば小数点が3桁(12.575のように)というのも扱い辛い通貨となるのは事実だろう。こんなステージがもしあるとすれば、9.9825のようになるまで理由無く円高が進む相場展開が予想される。
GWボケの幻想として処理願いたい!
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