今週もIMM取組残高分析を活字版でお届けします。
データは先週9日火曜日締切時点ですが、4月4日の日銀政策決定会合後でもあり、その後の動きが織り込まれているはずでした。
しかし、結果は意外なほど均衡しており、驚かされました。動画は、本文最下部にも添付していますので、併行してご利用ください。
<ネットポジションのグラフ>
まずはドル円相場の取組のネットポジションから見ていきましょう。
黒田日銀新総裁が打ち出した、積極的な金融緩和を受けて、ドル円相場は1ドル=100円に迫る所まで上昇しています。しかし、大きな節目を迎えてヘッジファンド等投機筋の動きは慎重になって来ているようです。
今回、ドルのネットポジションは前週とほとんど変わっておらず、77,697コントラクトの買い越しとなっています。
<全通貨のネットポジション>
続いて全通貨に対するネットポジションのグラフです。
引き続き円、ユーロ、ポンド、カナダドルなど、対ドルでの売り越しが目立っています。
<前週比グラフ>
次に前の週と比較した取組高の変化を示すグラフをみて見ましょう。
まず円ですが、1ドル=100円と言う大きな節目を迎えて、市場では利益確定の円買いが出ているとの噂も聞かれます。一方で、再び大きくドル円相場が動き出した事で、機関投資家の円売り意欲も高いと言われています。このように売り買い双方の需要が交錯する中で、ネットではわずかな動きに留まっています。
円は前の週に比べて、474コントラクトが買い戻される動きとなっています。
続いてユーロです。このところ下落が続いていたユーロですが、先週はユーロ円の買いや、ポジション調整の動きを受けて、大きく相場が反発しています。こうした中でヘッジファンド等投機筋も売りポジションを調整しているようです。
ユーロは前の週に比べて、14,843コントラクトの買い越しとなっています。
その他ポンドは前の週に比べて、4,949コントラクトの売り越し
オーストラリア・ドルも前の週に比べて6,092コントラクトの売り越しとなっています。
さて、安倍新政権の発足以来、アベノミクスの名の下で金融政策や市場環境が大きく変化して来ました。ドル円相場においては70円台から大きく円安方向に修正され、遂に100円という重要な節目が目前に控えています。先週大手経済紙によるアンケート結果が報じられましたが、多くの企業経営者は「95-100円」程度を望んでいるようです。
こうした中で、100円という大きな節目を前に、もう暫く利益確定的なポジション調整地合が続くのか、100円を超えて新しい相場展開に進んで行くのか、今週もドル円相場に目が離せない展開となりそうです。
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