外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

外国為替相場 6月末30日の海外市場からこれまでのまとめ

2009-07-01 14:45:13 | ☆外国為替を読む

月末、四半期末が重なった昨日は、大きく上下した波乱の1日となり、ドルは序盤大きく売られた後、後半は反対に大きく買い戻されるといった展開。

東京時間中は、投資意欲が好転したことを示唆する動きだった海外市場の流れを引き継ぎ、東京株式市場が好調でしたね。つまりキャッシュを売って投資先へ資金を回す動きが、ドルを売ってヨーロッパ通貨を買う動きへとつながった模様です。
一方、円はヨーロッパ通貨に対して円売りとなったものの、ドル売り圧力が強かったためにドル円では下落しています。

日経平均は一時1万円台に載せるなど、結局前日比175円近い上昇で引けると、続くヨーロッパ市場への期待感が高まったのでしょうか。あるいは住宅価格が前月比で予想を上回る上昇を示した指標発表などが材料視されたのか、ポンドやユーロ相場が急騰。


特にポンドはテクニカル的にもこれまでの戻り高値であった1.6665水準を上回ると、一気に100ポイント近い上昇を見せ、対円では160.20水準までの上昇となりました。
ただ高値圏での取引は、短時間で急変動した後は元の水準に収まるという、いわゆるスパイク的な動きであったため、

ヨーロッパが本格参入してからは、高値圏を取引し損ねた向きの売りがあぶりだされた観がありました。

加えて、予想の範囲だったとはいえ、英国のGDPが悪化したことが伝わると、ポンドドルでドルが買い戻される展開となりました。一方で、ヨーロッパ株式市場などは依然として底堅く推移したこともあり、円はポンドがピークを付けた後は、継続して安く推移しました。

NY時間に入り、序盤に発表されたいくつかの指標は、内容もよく、投資ムードはしばらく好調を維持しましたが、遅れて発表された消費者信頼感がややサプライズ気味に悪化しました。


投資ムードは一転して悲観的となり株式相場が下落に転じると、資源相場も反落するなど、資金は再びキャッシュへ回帰するドル買相場となったまま、引けています。

続く本日7月1日午前の東京外国為替市場の動きですが、スピードは弱まったものの、海外でのドル買い基調を継続しています。
ドル円は昨日のポンド急上昇以降、依然として順調にドル買い円売りを伸ばしており、昨日の高値96.50を上抜けるとやや上昇を強め、一時97円台を伺う展開となっています。

その他の市況では、株式市場が前日に比べて安く寄り付いたものの、ドル円の円安基調が下支えの要因となっているのか底堅く推移し、前場を小高く引けています。